[月曜日の夜]
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電話を切った後、いちもくさんで近所のコンビニに駆け込んだ。
震えが止まらない。
誰もいないとすれば・・・・・まさか、幽霊?
あれほどまで誰も部屋に入り得ないと確認し尽くした後では、そうとしか考えられなかった。
恐怖の想像は限りなく広がった。
あのクライアントの打ち合わせの前の日だから、2回とも最終月曜の夜だ。
時間もほぼ同じ。
何?一体何?
半泣きになっているところに、先ほどの友達から到着の知らせが。
私のいるコンビニまで迎えに来てくれた。
支離滅裂ながら、事の顛末を友達に話す。
尋常でない私の脅え方を見て、友達もあながち空耳でもなかろうと思ったようだ。
あまりの震えようで、コンビニの店員も怪訝そうな目で見ている。
とりあえず、2人で近場のファミレスへ行くことにした。
「んで、夜中に何かぶら下がってたの?」
「うん。見間違えかもしれないけど、今考えてもはっきり見たような気がするんだよ。」
「寝ぼけてたんじゃなくて?」
「かもしれない。でも、こう続くと気のせいでもないような」
「まさか・・・。じゃ、確かめに行く?またぶら下がってるかもよ」
「な、なんて事言うんだよ!!怖いよ、またいたら、確実に心臓止まるよ!」
「でも、このままじゃ家帰れないじゃん。確かめて何もいなかったら、見間違えって事で片づくでしょ。
あたし、幽霊とか信じないから、そういう人には見えないかもね、クスクス。」
「からかわないでよ、こっちは死活問題だよ。明日の仕事の資料もまとまってないのに・・・。」
「じゃあ、なおさら家に帰らないとダメじゃん。ひとりじゃないから、大丈夫でしょ。
もし何かあったら、警察に電話だよ。大丈夫、安心しなよ。」
「うううう、分かった。このままじゃどうにもならないし、確かめてみるよ。」
時間は既に午前1時をとうに回っていた。
友達が一緒にいることで、どうにか精神的に安定してきたのか、まさか幽霊だなんてそんな馬鹿なことがあるもんか。
きっと見間違えだから、コレで安心して仕事できるよ、きっと・・・
そう自分に言い聞かせながら家路についた。
続く