[奇数]
前頁

4つか5つくらい部屋を回った所でみんな飽きてきていた。自殺があった部屋もわからないし。

俺「そろそろ帰るか?」
C「あぁ、何もないし面白くねーな」
E「C、ここは霊とかいないの?」
C「いると思うんだけどねー、部屋全部回るの大変じゃねぇ?」
A「結局、最初の部屋が一番面白かったな」
そんな事を話しながら4人は来た道をトボトボと帰った。多分一時間くらいはいたのかな?
さすがにBとDをこんなに待たせてるのも悪い気がしたし、暇潰しにはなったと考えながら車に戻った。
そして、みんな車に乗り込み、その場で話を始めた。

俺「ただいま、一部屋だけ血みたいのがあっただけで、他に何もなかったよ」
C「なぁ、つうか自殺があった部屋ってどこなの?」
B「・・奥から二番目の部屋だよ」
A「奥の方だったかぁ!」
4人は少し白けていたいたが、自殺があった部屋はまだ入ってなかったとわかり、また盛り上がり始めた。

俺「どうする?また行かねーか?奥から二番目」
C「行こうぜ!」
Aは若干青ざめた顔をしているが、Eはどっちでもいいと。そして再び向かう事になった。今度はCが先頭で進み、次に俺、A、E。

4人共、恐る恐るといった感じだが歩調は早い。奥の方に着くのはすぐだった。

C「奥から二番目ってあれじゃね?」
俺「あれだな」
4人はとうとう自殺のあった部屋の前まで来た。Eは平然としてるが、Aはもうほとんど喋らなくなっていた。
そして階段の下まで来た。他の部屋と同じく狭い階段が上に続いている。Cを先頭に階段を上がる・・・
ん?Cの様子がおかしい。歩調はゆっくりで喋らなくなった。さすがにビビっているのか?

部屋に入るとみんな隅に固まり辺りをライトで照らす。するとギョッとする物が目に入る。花・・・

俺「なんだこの花・・・」
E「供え物とか?」
俺「普通こういう花供えるか?」
A「だよね、ちょっと変だよね」
何の花かはわからないけど、地味でやたらと大きい花が部屋の真ん中に置いてある。高さは人くらいはある。
もしかしたら他の部屋にはなかったが、元々このラブホに置いてあったものかもしれない。すると、Cがやっと口を開いた。

C「来るんじゃなかった・・・」
俺「ん?どうした?」
C「いるぞ」
俺「は!?どこに!?」
3人共、Cの真面目な口調に一気に凍りついた。俺はすぐにCの目線の先を追った。

俺「・・・花か?」

続く