[親父の業]
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親父「3年ぐらい前から殺した動物達が”迎えに来る”と夢に出てきた、それで頭痛で倒れた日の夢で
動物達に”今日連れて行くと”言われて頭を捕まれたとき、俺の親父つまりお前のおじいちゃんが
動物達をはらいのけ必死で説得してくれた”孫とこいつを最後にお別れをさせてあげて欲しい”
”いや、今連れて行く””頼む、最後の一言を孫に言わしてやってくれ”
”・・・もう一度来るその時はきかない”それで、目が覚めた
それから考えて母さんにお前を呼ぶように頼んだ、お別れを言いたくてな」
俺「いや、3年の間そんな夢見ていたのなら、坊主にお払いでもしてもらえよ!」
親父「俺は、ただ自分のために動物を殺していったから、これはしかたがない
悪いのは俺だからな地獄行きは確定だ、そんなので坊主に頼めるか?”昔殺した動物達に
呪い殺されそうです死にたくないので助けてください”それは、いかんだろ・・・。」
俺「・・・今日は帰るから、ちょっと頭を整理したい・・・。」
それで、俺は実家に帰っていった。

部屋に篭って考えていた。ふと、なんとなく部屋の人形を見ていたとき
気のせいかもしれない人形が「そろそろですね」と、言いながら微笑んだ。
俺は完全に混乱して頭がイっちゃったのかなと、そのまま眠った。

夜中、目が覚めた、とても嫌な予感がした。虫の知らせとなのかな
俺は、病院にいった、親父の部屋にいったのだが、特に異常は無かった。
まじで、ほっとした、涙がぼろぼろでた、本当に怖かった。
落ち着いて、親父の部屋から出ようとしたとき、全身の毛が総立った。
心臓の音もばくばくいっているのがわかる、部屋の左を曲がった廊下の奥のほうから
何かがくるのがわかった。霊感も無い俺だがこいつはマジでやばいと直感で感じた。

人形だった・・・俺は人形が歩いて来る中で冷静に考えていた。
(え?なんでこいつがいるんだ!?親父は動物に恨まれているんじゃないのか!?)
こいつが、親父に何かしようとしていることはなんとなくわかったが
でも、そんなこと考えているうちに俺のそばまで人形が来ると無表情な顔で
「僕は”うじおや”なんです、だから”てんさつば”を与えにきました」
(”うじおや””てんさつば”たぶんそう言っていた何の事かわからないです。)
そいつは部屋に入って動物の鳴き声みたいな声を上げていた、俺は体をなんとか動かして
部屋を見たら人形はいなくて、親父は普通に寝ていた。起こしたら
親父「すまん、すまん、お前に本当にすまん・・・」

それから、次の日、親父は病院を散歩している時に車に轢かれて死んだ。
病院の散歩コースに車が突進して頭を潰した。車を運転していたのは母です。
この後、母も1年後に親父を追って自殺するのですが、遺書に
”私も××(親父の名前)に毒されていたのでしょうか、動物を殺したことがあります。
×××(俺の名前)本当にごめんね、次は私の所にきました、こんな親を許してください。”

親父の葬式の日の夜、家のどこかであの人形を見た、微笑んでいました。
10年経った今は俺は何ともありませんが、実家は捨てました。
俺には、もう、血縁はいないはずです、知っていたのが父方のおじいさんだけですので
それに、この”恨み”が俺に来ないようにしたかったからです。
100もの動物達の恨みはこんなもんじゃ治まらない気がしますので
あの日以来人形は見当たりません、どこかにいったんでしょう

最後に俺は動物に嫌われます。犬にも鳥にも猫にいつも、威嚇されます。
一度猫に指先の肉を噛み千切られたことがありました。本当にさきっちょですが
たまに、もう”恨み”は俺にも来ているんじゃないかと不安になります。


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