[オカルト様ゲーム]
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オカルト様Hの命令
「○番が、心霊写真ともれなくキス。そのまま食いちぎる」
○番はF香。
F香「マジで〜〜〜〜」
と言ったがこの後のF香は役者だった。
まず一枚目、F香は写真の角にキス、そのままかんで、ゆっくりと引き裂いた。
引き裂いた後にぺっと舌を出して上目づかい。くそ、友達なのに色っぽい。
実はF香もビジュアル的に結構いけている。M美みたいな典型的場美人ではないが、
クセはあるが可愛い系。いや口はでかいが可愛い系。
2枚目は写真のど真ん中にキスして、そのまま首を振りながら引き裂いた。
3枚目は、心霊写真にほおずりをしながら、顔が見えるように唇を半分だけすらせる
ゆっくりと破くと見せかけて、端まで着たところでビリ!!と一気に引き裂いた。
一同「おお〜」と思わず拍手。
その時だ。
A「F香!!好きだ!!」
H「なんだそれ。いきなり告白かよ!!」
一同爆笑。
話を聞いてみるとF香は高校時代、演劇部で副部長だったそうだ。
何とかって言う踊りを子供の頃習っていたらしい。納得。

いよいよ本題。恐い話。

オカルト様俺の命令
「みんなで、石に釘を打ち込んで、割る!!」
これで最後の命令だって感じで言い放った。
M美「ちょっと。待って」
F香「何?なんか面白いネタでも出るの」
M美「そうじゃなくて。ちょっとヤバいかなって」
F香「大丈夫だって。男もいるし。頼れるかどうかは別として」
俺「なんだよそれ」
H「俺とAは頼りになるぞ、賢いのとマッチョだ。しかし、お前はただの人だ」
Hは俺を指差して言った。
俺「何!俺は王様だ!!!!」
俺は釘を手に取って、石に突き刺そうとした。もちろん刺さらない。
俺「おい、トンカチとかないのか」
A「ないよ」
言い忘れたがここはAの部屋だ。
H「なんか代わりになるものは〜。ビール瓶しかね〜な〜」
俺「それで良いよ。やろうぜ」

俺はビール瓶を持って釘を叩いた。が上手くいかない。
A「ちょっと貸してみろよ」
Aが叩き始めた。
A「あ」とAが言った時、ビール瓶はまっぷたつに割れた。
うそみたいに綺麗にまっぷたつ、やや斜めの角度で縦に割れてしまった。
A「やべ、手を切っちまった」
手を抑えるA、血が垂れていた。血は石に落ちた。
M美「あ、なんか出てくる!!」突然M美が声を上げた。
F香「何何?なにか見えるの」
M美は自分が持ってきた札を慌てて手に取った。札を選んでいる様子だ。
M美「これかな」
M美は札を持って石に近づこうとした。
M美「痛!」M美は足を抑えた。
F香「どうかした?」
M美「つっちゃったみたい」
俺は不安になってきた。明らかに場の空気が変ったのを感じたからだ。
Aを見ると様子が変だ。うずくまったまま動かない。
H「おい。どうした。そんなに痛いのかよ」
HはAの顔を覗き込んだあと、舌打ちして振り返った。
H「おい、ヤバいぞ。これ」
Aは脂汗をかいてうなっている。

さすがに俺は焦りだした。
HはAをバスルームまで連れて行って傷口を水で洗い始めた。
Hのしっかりしろと言う声が聞こえてくる。
俺は直感的に、この場にこの石がある事がマズいと感じた。
石を部屋から出そうとした。しかし石が持ち上がらない。
重いと言っても、さっきまで持ち上げる事が出来たはずだ。
M美「これをはって」
俺は札を受け取って石にはった。
すると札はさっと紅くなった。さっき石に付いたAの血で札が紅く染まったのだ。
俺は再度石を持ち上げた。
今度は持ち上がった。
そのまま一瞬ベランダから投げ捨てようとしたが、ここは2Fだ。さすがにヤバい。
玄関を出て、廊下を走り、急いで階段を下りた。
石が重くて腕がしびれる。足がふらつく。
くそ、ここで放り出したい。

続く