[危険な朗読会]
前頁

5本のロウソクに火をつけ、部屋の電気を消して
私の向かいには火を付け終えたCちゃんが座りました。
いよいよ始まりました。
私は読書感想文を兼ねていたので、「淳二」を1話からじっくり朗読して
みんなに聞かせました。
はじめはみんな真剣に聞いていましたが、4話目を過ぎた頃から
「あれでしょその話」「あ、知ってる」とか
茶々を入れるようになってしまいました。
そこでCちゃんが名乗りをあげました。
その話もネットで拾ったらしいお話。
その話は、オチがすれ違いざまの通行人が一言言うヤツ。
話も終盤にかかり、Cちゃんが

C「・・・こっちに向かってくる人が居ました。
  すれ違う瞬間、その人は・・・

『呪ってやるぅぅぅぅぅ!!!!!!!』

Cちゃんが声を荒げてキメ台詞を言いました。

その瞬間でした。
Bちゃんの後ろのロウソクの火が消え、
私たちはいっせいに悲鳴を上げました。。

気が付くとCちゃんと私はAちゃんに抱きついていました。
A「・・・B・・B・ちゃん?」
Bちゃんは暗闇を背に盛り塩のロウソクを見つめていました。
A「Bちゃん!!」
Bちゃんがすーと顔を上げました。
その瞬間です
Bちゃんの後ろの部屋の隅からいっせいに

(ゴッゴッぎぎぎ〜ゴッざざゴッゴッゴッぎゅぎゅぎゅ〜ゴッゴッゴッ)

大勢が壁をたたく音、引っ掻く音がなりました。
再び私たちは悲鳴を上げました。
次の瞬間ドアが開きました。
Aちゃんの両親でした。
Aちゃんの両親は部屋の雰囲気を感じ取り
私たちの親を呼び、お泊り会は解散となりました。

続く