どれぐらいの時がたったのだろう、不意に腹の重みが無くなり、恐る恐る目を開けると
目の前には、真っ赤にはじけた石榴、その中で見開かれている両目、が見えた。
ソレは私の腹から降り、頭側から覗き込んでいたのである。
私はそこで気を失ってしまい、気づいたら朝になっていた。
やはりソレは2人のいたずらに気づいている。
そして、その事を秘密にしている自分にも恨みを持っている。
恐ろしくなった私は早速友人2人に電話をしたが、2人とも既に出かけたとのこと。
私は誰にも相談できずに、一人自宅で震えていた。
その日、2人の友人は帰宅しなかった。
2人の友人の家では大騒ぎになり、警察へも捜索願が出された。
仲が良かった友人と言うことで、私のところにも警官が事情を聞きにきた。
私は、2人の友人も心配であったが、それ以上に昨夜の出来事が恐ろしく
事の経緯を全て警官に話した。早速パワーショベルに残された指紋と友人2人
そして私の指紋が照合され、友人2人の指紋が検出、私の指紋は検出されなかった。
平行して友人2人の捜索は続けられたが、結局その日は発見されなかった。
2日後、2人の友人が発見された。
駅ビルからの投身自殺で、2人で一緒に飛び降りたらしい。
遺書その他は見つからなかったが、一連の騒ぎの当事者として責任を感じての自殺
と見ているらしい。当然即死状態だが、頭部のみが激しく破壊されており
その他の部位については奇跡的なほどダメージが無かったとのこと。
はたして本当に自殺だったのだろうか。
ちなみに、警察に全てを話した私のところに、その後ソレは現れては居ません。
次の話
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