[大勢の気配]
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単に端的に体的な痛みでもなく、精神的痛みでもなく、
適当か解らないが、
「肝が絞り上げられる」ような不快感が高まった
窒息しそうなほど息苦しくなった
「対抗しなければヤラレル!」という動物的な興奮を憶えた
異質な存在をビリビリと感じて
霊体験にびびる、というより、自分が敵意あるモノに囲まれた
危険な状況にある、と直観した

彼女はこちら側に背中を向け、スヤスヤと幸せそうに眠っている

なんらかの反応行動を取りたくなかったので
ずっとチャットしているノートのキーに手を置いたままでいたが、
押しつぶされそうな感覚に「もう我慢の限界だ!!」
と目を強くつむった

そのとき、

右斜め前に、口を外側にあけて逆さまにひっくり返して
放置してあったダンボールが
「ボン!ボン!ドカン!ドカン!」とけたたましく鳴り始めた

ちょうど、ダンボールをパンチしたり思いっきり蹴飛ばすと
そんな音がでるだろう

私は驚いて、いつでも一足飛びに飛び跳ねることができるように
腰を浮かす体勢をとり、いま考えれば恐ろしいが
ダンボールに顔を近づけ神経を集中して観察した

音源でありそなダンボールは微動だにしないのに、音がする
心底驚いてはいたが大層不思議に感じた
それはいいとして、、、私を圧迫し押さえ込もうとする空気は最高潮に達してきて
限界を越えた私は「うわーーーー」と叫び、
眠りこけているその元彼女を揺すり起こした

元彼女「・・・ぅぅなに?・・・どしたの?ムニャムニャ・・・」
私  「何かおかしいよっここ!」
女  「んんん……んん!?ぁっれー、なんでこんなにいっぱい人がいるの?」
と寝ぼけまなこで元彼女はいった

続く