[大勢の気配]

別んとこに昔書いたんですが、修正してここに再投稿です
反省すべきところのある怖い話

全くお気楽な学生だったころ。季節はまさに今のようなお盆。
新しい彼女ができて、長年付き合った彼女と別れた
しかし、元彼女の悲しむ姿を放っておけず、
最低なことに、元彼女の部屋にズルズルと連泊していた

私は祝祭日や年中行事といったものに全く疎い人間である
ある夏の夜、元彼女は既にスヤスヤと就寝していた
私は彼女に気も使うことなく、彼女はさぞまぶしいだろうに、電気を煌々とつけたまま、
元彼女のノートPCでパチパチとチャットを楽しんでいた。
冷房が快適でとても過ごしやすい部屋だったが、午前3〜4時ごろだろうか、
急激になぜだかとても重苦しい気分が私を圧迫し始めた

「さて、眠気かな」とも思ったが、
重苦しい空気は物凄い勢いでより強く私を包み込もうとするように感じられた

広めの6畳の部屋にいるのは私と元彼女だけなのだが、
私は部屋には大勢の気配を感じた
何人いるかはわからない、相当人数いそうだ
私は身の回り一周をキョロキョロとなんども見渡した
なにも見えなかった
しかし、部屋の空気が歪んで行くようなただならぬ雰囲気が充満していた

「いや、俺は大分参っているらしい」と何度も冷静になろうとしたが、、、
場の雰囲気はより一層耐え難いものになってくる

得体の知れないみえない集団が私を押しつぶそうとしている、と
なぜだかわかった 説明はできない
続く