[苦焼女〜対伝]
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あっちへ行ったり、こっちへ行ったり、彼女はまだ重要な部分を打ち明けていません。このまま、彼女の存在自体が力の消耗によって消えてしまうのではと思いました。
しかし、彼女の(おそらく)全身に及ぶ火傷や喉などの治癒を行ったとしてもそれは彼女の器である亡骸を元の姿に戻したことにはなりません。
霊自体の見栄えを良くして、使役として傍に置くつもりなのでしょうか。
そうすれば、K曰く「弱い」という枠から確実に抜け出せるはずなのです。
そうであれば、いずれ向こう側から接触してくるでしょう。
敵、味方でも、どっちでも構いませんが本当に自分は知らないのに、相手は自分の事を知っている、というのは気味が悪いものです。
彼女が消える時、自分にヒントを教えてくれました。
B「今、どこにいるかわかるか?」
K「気がつくと、ここ……」のような事を言いました。
(はっきりとわからないのであれば、本当に飛ばされてきたのかもしれません)
B「お世話になっている場所はどこだ?」
K「……」
B「ここと似ているか?」
K「違う……暗い……」
(わりと、はっきり否定をしてくれました)
B「もう、来るなよ。今度は門前払いだよ」
K「……来る……」
B「家族や親しかった人達の所へ行けば、良い。どうにもならなくなったら、おいで」
彼女は消えてしまいました。
暴力的でもなく、淡々とする部分もありました。
プロ霊能者との接触なしに、これまでの間に霊感が強くなってしまい、危なっかしく、まとまりがない人間ですみません。
まとめるには重過ぎて、一人では怖くて眠れないので目隠しをしたまま眠ることにしました。
本当に不思議で、リアルに怖すぎて嫌です。
精神を削るようなやり方でのコミュニケーシンをしたのですが、解った事よりも解らなくなった事が多くなってしまいました。
今度、来た場合は仕方がないのですが何かしらの手を直接打たなくてはなりません。
それに、やはり怖いです。
もし、彼女が来たて対応出来るほど出来の良い人間ではないので。
話が一部まとまっていませんが、未だにパニクっています。御了承下さい。