[蝋人形の館]
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Dがいう森ではなく竹林で、結構深いのですが、人が入っていった跡があります。
近くの人が頻繁に使ったのでしょうか。大勢でも支障ありません。
A「ここか?」
D「そう。ここはいってった」
妙にくねくねした道で、
なんでこんなところに立ちションきたんだろうと思いつつ、
数分歩くと道がなくなり、前が広がりました。

そこの真ん中に、Dが言ってた物はありました。

Dの拙い説明どおり、そこには子供の頃積み木で作ったような、
石造りの建築物があります。7段ほどしかない階段もあり、山の休憩所の出来そこないみたいな感じです
(説明ひどくてごめんなさい。大きさは公園のアスレチックレベルと考えてください)

そして、冷蔵庫(電気どっからでてんだ)を始め、人間の生活を支える家具がいたるところに。
どれもがそこそこ綺麗なため、人がすんでいると見て間違いありませんでした。
D「あっそういや旗!」
僕「電気で照らそうぜ」

『爆弾を落とす事は正義である。殲滅すべし。敵は亜細亜と…』

A「??なんじゃこの電波な文章。右翼かなんかかな。」
C「建物といい文章と言い、ほんと意味不明だな」

近くにはお経のような文章が書いてあるぼろきれも落ちていました。
アホな高校生を引き込むには、十分すぎるネタでした。

B「おーい!こっち!!みんなこーい」

一人でその建築物見回っていたBからです。
はしゃいだ声でみんなを呼びます。

「どした?」
B「これ!」

Bの指差すほうには、真っ暗な階段
何かを隠すように、ただただ下へ続いていました。。
夜のせいもあって、一層暗く、不気味に佇んで。
A「こわっ…」
C「こりゃやばい」
僕「なにあんだろ」
D「入ってみようぜ!」
B「バカ!俺はやだぜ!」
A「ジャン負け2人だなー」
「じゃんけん、ぽん!」

結果、僕とDが行く事になりました。
僕はメンバーの中でももやしでヒヨリなので、Dについていく形で。
それでも半分残った好奇心でゆっくり進んでいきました。

(長い…)
人家の階段にしては長すぎでした。
本当に真っ暗で、携帯のライトがもう入り口まで届きません。
一段一段降りていくたびに、不安がより近くに感じてきました。
D「痛っ」
僕「行き止まりか?」
D「いや、ここだけ木だぞ」
僕「ドアか」
D「あけてみよ」

思ったより簡単に開いたドアの向こうは、信じられない光景、いや、異様な光景が広がっていました。
部屋の中央に置かれた、大きすぎる蝋燭。
そしてそれを見つめるように小奇麗に並べられた、無数の人。

続く