[お呼びがかかる]
前頁
恐る恐る電話に出ると、また無言。
言っておくが一緒に行く友達は俺にそんなフザケた
マネなんかしない(と思ってる)。
というかオウちゃんは地元で有名な悪で、
キレたら手がつけられませんという位恐ろしく
そんな彼にX(エックス)を崇拝しているという点で
気に入られてた俺に悪戯なんてする奴は居なかった。
(たまに居たけど、そいつらは手厚い洗礼を受けたらしい)
電話の向こうからうめき声が聞こえるとかじゃなくて
本当に無音。サーーっという音も全く聞こえてこない。
全身の毛穴が開くようにゾワッとしてまた電話を切った。
また電話が鳴った。
俺は電話に出ず、すぐに受話器を叩き付けた。
また電話が鳴る。叩きつける。
また鳴る。叩きつけるの繰り返し。
キチガイみたいに鳴り続ける電話さん。
いよいよ怖くなってきた俺は電話線をぶち抜き
自分の部屋に猛ダッシュ。
チキンな俺はそんなもんを目の当たりにして眠れる訳がなく
布団に包まりながら朝を迎えた。
次の日、肝試しに行けなかったことを謝りに
オウちゃんの家に行った。
不思議なことにオウちゃんは怒ることなく快く出迎えてくれました。
「ごめんなオウちゃん、昨日色々あって肝試し行けんかったわ…。」
気まずそうに俺が言うとオウちゃんは俺の肩をポンと叩いた。
「いや、謝らんでエエよ。てか、お前本当に昨日来とらんかったよな?」
「は?」
質問の意味がワカリマセンがな、と考えてたら
オウちゃんが昨日のことを話してくれました。
あの夜オウちゃん達は廃屋の前で俺を待っていたそうです。
痺れを切らしたオウちゃん達は、先に中に入ろうと言い出し
予備の懐中電灯で辺りを照らすと、すぐ後ろに俺が立ったそうな。
みんな「お前ェ〜ビビらせんなやっ!!」とか言ってたんだが
すぐ気付いたらしい。
俺なんだけど、俺じゃない。
なんとも言えないんだが絶対違ったという。とゆうか別人。
偽者の俺は「ごめんごめんvv」
といいながら笑っている。(その笑い方が怖かったらしい)
偽俺が「じゃあ、いこーぜ」と廃屋に入るよう促した瞬間
全員が一目散に逃げたそうです。
その後すぐに俺の家に電話したが、俺が電話線を抜いた後だったので
電話がつながらなかった。
この時オウちゃんは俺が死んだ!!と思ったそうです。
勿論オウちゃん達が電話をかけたのはこの一回だけ。
何度も電話をかけた覚えはないとの事でした。
オウちゃんは終始笑いながら「いい経験させてもらったわ」と
話していたが、もしもあの時じいちゃんが止めなかったら…と思うと
俺は全然笑えなかった。