[記憶喪失の女の子]
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朝バイトが終わって家に帰ると彼女がお願いがあると言ってきました。
「昨日あれから寝れなくてずっと起きてて、また頭に過ぎったんだ。」
「夢の続きみたいなやつが?」
「うん。絶対起きてたから夢じゃないよ!
それでね、山の場所が分かったの。それで今からそこに行きたいの。」
新幹線に5,6時間乗り、何回か乗り換えて山がある場所に行きました。
私は新幹線の中で寝ようとしたのですが、
不安めいたものがあり寝付けませんでした。

「うん。絶対ここ。」
そう言って彼女は山の中に進んで行きました。
山の中には小屋の跡地みたいなものがありました。
燃やされたような感じでした。
「何か思い出した?」
「うんん。何も思い出せない。
でもたぶんこの小屋に居たと思う。」
「途中来る宿で泊まって何か思い出すか待つ?」
「嫌!!絶対嫌!こんなとこにいたくない!」
彼女は突然怒鳴り出し、私を突き飛ばしました。
「あっ、ごめんなさい。」
「疲れてるんだよ…。もう帰ろ…。」
私は彼女の肩を抱きながら山を降り家に帰りました。
私も何故かこの山の近くにはいたくありませんでした。

私はその日もバイトだったので
彼女によく寝なよ。と言いバイトに行きました。
バイトから帰って家に着いた時彼女は家にはいませんでした。
携帯に電話しても圏外でした。
私は心配しましたが、寝れてなかったので倒れるように眠りにつきました。

その日私も夢みたいなものを見ました。
私は山の中を走っていました。
何かに追われてるのか後ろを気にしながら走っていました。
目が覚めた時横に立っていました。
「何処いってたの?携帯繋がらなかったけど」
「昨日の山の小屋に行ってきてた。」
「また?なんで?勝手に行かないでよ…。」
「ごめんなさい。でも何か行かなきゃならない感じがしたの。」
「それで、何か思い出した?」
「うん…。あの小屋に私、家族といたんだと思う。
それだけ…。思い出したのは。」
「そっか…。一回警察に聞いた方がいいんじゃないのかな?
燃えてたみたいだし、何か知ってるかも。」
「それだけは嫌!!絶対言わないで!!」
一瞬彼女の顔ではないものが見えたような気がしました。
「ごめんなさい。もう黙って何処かに行ったりしないよ…。」
その日は二人とも寝ました。

それから数日がたったのですが日がたつにつれ彼女は痩せて行きました。
私は彼女にバイトをしばらく休ませました。

大学の講義が終わってすぐ彼女から携帯に電話が掛かってきました。
「どうしたの?」
彼女は泣いていました。
「すぐ帰るから待ってて。」
私はそう言い急いで家に帰りました。
彼女は帰ってもまだ泣いていました。
「あの小屋で倒れてた人たちね…。
なんで倒れたのか分かったの…。
部屋の中は真っ赤に染まってて…。」
私はそれ以上聞きたくなかったので
彼女をやさしく抱きしめました。
私はその日なかなか寝付けなかったので起きてたんですが
突然彼女がまた起きました。
私は声をかけようと思ったのですが横顔を見てやめました。
私は早く寝よう寝ようと思い眠りにつきました。
朝起きると手紙が置いてありました。

続く