[嗤う人々]
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ケタケタケタ笑ってるのに目は怒ってる。
(理解不能でしょ?目が怒ってるのに笑うこと事態があり得るのかどうかもわからんけど、
一回試しに鏡に向かってやってみて。目が笑ってないのに顔と声だけ笑ってる状態っていうのはめちゃめちゃ怖いから。)
「ははははははあはは」
ってずっと声がでてて目が怒ってて、ナノに顔は笑ってる状態。
その直ぐ後にバス停で待ってたおばあさんがクィって顎で場所を指して直ぐに気付いたらしい。
窓から見える家に喪服姿の人がいっぱい集まってて皆笑ってる。本当にケタケタって表現がぴったりな感じで
そこに居る十数人がケタケタケタケタ笑ってるっていう状況。Gの両親やGの兄貴、友人、Hもいたらしい。
もちろん目から涙をながしながらの人もいるし、怒ったような人もいるけど、顔は笑顔。
Kは唖然として笑えなかったらしいけど、再度後ろのおばさんに肩をバシって叩かれてどうにか笑顔
を作ったらしい。異様で異常。バスの外も中も笑顔だらけ。普通の人の形をした全く違うニンゲン。
霊にとり憑かれない為、霊を追い払う為。そう言われても納得できないぐらいの恐怖。
寧ろ、この人達自体がとり憑かれている感じ。バスの外から聞こえて来るのには変な笑い声も混じってるらしく
「ギギギギギギギギギギギ」というバスのゆっくり進む音に紛れ込んでる
「あははははは」や「ギャガヤギャガ」って感じの変な声
「ギィッギッギギギギギギアハハハハギギギギハハギャギャアアハハ」っていう奇怪なコエ。
(これはKの頭が混乱しててこう聞こえたんじゃないかと思う)
それが1分ぐらい続く。
その1分がかなり長くて、Kが言うには
「世にも奇妙な物語ってあるやん?あれでよく異次元とか、そんな感じで言いよるけど、あーいう状態
こそソレそのものやね。っていうか現実世界であそこまでするか?そりゃこっちでは、避けられるんけんね。
それを避けれるようにあの人等を避けるのは当たり前やろ」との事(意味不明)
その後その家をずっと後ろになってから皆が笑いを止めたのでKも笑うのをやめた。
そしたらバスの運転手に向かって前のおじさんが「〜ちゃん、ちゃんとゆっくり言ってくれてありがとね」
と言い出し運転手も「いや、しょうがないけんねー、××××さんつかれたらたまらん」とか言い出したらしい。
つまり1分間もそこを通るのにかけたのは運転手もその部落のモンでそれを理解しててゆっくり、というか
黙祷代わりに1分間もかけてそこを通り過ぎた。と。
それに気付いた瞬間にKは怖さでブルブル震えてしまって、バスの中で泣き始めた。
人前で泣くのはアホよ。とかかっこつけてるKが泣いたらしい。
K曰く「そこにヒトはおらんかったけね」との事。そこに居る全員Kと同じニンゲンとは異なるモノだったらしい。
(いやいや、ありえんやろ?って思ったけどBを知ってる、又見た限りでは分かる気もする。)
その後バスがS区のバス停についた瞬間に家から一番離れてる場所ではあるけども、それ以上そのバスに
乗ってるだけで恐怖心が増したため降りて歩いて帰ったらしい。
続く