[嗤う人々]
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次の日の朝。朝飯の用意がしてありGの両親は不在だった。Gのアニキはその時間に起きる気なしだったらしく、
GとKで朝食をとり、これからどうするかを話てたらしい。それから一本の電話がありGがGの兄を起しに
行ってGのアニキが誰かと変わり真剣に話しをしてる。Gはソワソワしだして、その電話が終るのを
待ってる状態。そして電話が終了した後にGの兄がKに対して「今日はもう帰れ」っていきなり言い出した。
Kはかなりびっくりしたらしく、Gのほうを向いたらGの兄がGに「Hのアニキが死んだけん、通夜と葬式
の用意するっち」と言って部屋に戻っていった。Gもちょっと悪いって感じの言い方で
「すまんが今日は帰って。そういう事情やから」とのことでKは帰ることになった。
そして、家に帰る準備をしてGの兄に挨拶をしバス停に向かった。
バス停でバスを待っていたときにGの知り合いのおばあさんも一人待ってた。
バスが来るまでの間GがKに色々事情を話してたらしい。以下会話
G「わりぃね、急に。」
K「いや、いいよ。っていうかマジでびっくりするわ。昨日の今日で」
G「うん、っていうか、お前家に帰るバスの中でYさんの家が見えると思うよ、そこの前通る時笑えよ」
K「は??なんて???」
G「いや、その前通る時に笑顔でもいいけん、笑って通れよって」
K「いや、人が死んどるんやない???あほかお前。笑えるわけないし」
G「いいけん、この地域の人らは個人が死んだときに笑顔で送り出そうっていう感じなんよ。だけ死んで悲しそうな
顔しとったら、霊が憑いてくるけん。」
おばあさん「ほっか、そん子はこっちの子やないんか?いらん事こっちにきたりしたら大変なことになんぞ?」
G「あ、うん。昨日とまりきとったんやけど、今朝H君の兄ちゃんが亡くなったんや」
おばあさん「そりゃ、そりゃ。Yんとこ行ったんか?あ?それやったらあかんな」
K「いや、でも笑うのはおかしいやろ。ちゅうか普通に考えて呪われるとしたら普通は笑ったほうが怖いし」
おばあさん「きさんはあほか??この地域の神さんと、きさんとこが一緒と思っとったらくわれるんぞ」
G「おばあちゃん、そんな怒らんでもええやろ、知らんのやし」
おばあさん「知らんかったで死ぬんで?死んだら終わりやろうが」
K「あ、はい。わかりました。笑えばいいんですよね?」(少しビビッたらしい)
G「うん、すまんけど、おねがいやわ」
こんな感じのやり取りがあったらしい。その時にKはもう絶対に裏S区に行かないって決めたとの事。
それからバスが来てGと分かれて戻る際にGの笑い方がめちゃめちゃ怖かったらしくて(目は笑ってないけど
笑ってるって感じ)直ぐにGが見えない位置に座った。
それからが「恐怖、混沌、異常」そんな感じの世界観をバスが包みこむ。
まずバスにK以外におばあさんを入れて7人座ってる。ただ、Kが座ろうとしたときに後ろに座ってた
おばさんが「ちっ」っていう舌打ちをした。その後斜め後ろに座ってる人や前のほうに座ってる人に睨まれてる。
そんな感じの雰囲気。凄く嫌な気がしてたので下を俯いたままで座ってたら突然
「あはははははははは」
「はーはははははははははは」
「はははは」
ってバスに乗ってる人が笑い始めた。
もう、Kはパニック。
何があったのかもわからないし、自分を睨んでたりとかしてたことがそんなに面白いんか?
って感じで顔真っ赤にして涙目になって俯いてた。その瞬間に後ろのおばさんに肩をポンポンって叩かれて
後ろをキッ!って睨み返したら。そのおばさんの異様な怖さに萎縮しまくったらしい。
続く