[嗤う人々]
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H「あいつらは怖がりやし、名前が○○家やけのぉ(Aの苗字)みえるんやろ」
G兄「お前もやん。」(Hの苗字もAと同じ)
H「しらんし。こわくもねぇし、あのクソアニキがシンナー吸いすぎておかしくなっとんのに」
G兄「俺はみえるけん、信じるわ」(ニヤニヤ)
H 「うそつけや、お前は違うやん。俺にはみえるけどね」(ニヤニヤ)
友人A「みえんやろ。お前は。俺もやけど。あいつらはしらんけど」
G兄「まぁ、いいや。いくぞ」

そんな話をしながらYという人の家に向かったらしい。
Kが意味が全くわからなくてGに聞いたところ、Yという人は霊媒師みたいな人で
Hの兄は霊にのりうつられてると両親や他の大人に考えられてる為そこに連れて行くとのこと。

ちょっと話はそれるけど、
これまでの話で霊関係なのか、その風土によるものなのか、それとも家系的なものなのか、わからないけど
俺の体験談でもあるようにこの地域では精神異常者が結構出ていたために隔離されて部落、集落となった。と言う事
それとこの地域には有名な精神病院が一つあるけども、まぁ、場所的に閉鎖的な為に建てられてる感じ。
だからこの地域の人はかなり反対したらしい。(それでなくても差別的なのに、そんな場所に精神病の患者を
集めるような収容施設なんて嫌でしょうがないだろう。)
この2つの事がらもあり、この地域で精神を病んだ場合は病院とかよりも、まずは霊的な現象、事象と
思われて霊媒師等にいく場合が多い。
それと裏S区はかなり広い場所なので全てがそうとはいえないけども俺の高校に来る裏Sの奴等の家の
近くには、本当に寺も神社も全くない。
(もしかしたらあるのかも知れないけど、俺が知る限りでは無いです)
ただし、神社の代わりの様な場所があり、そこは墓地も含んでいる。
肝試しをする場所として俺らの地域では凄く有名で地蔵とかそういうのの代わりに風車と小さな石塚が
たくさんある。(水子地蔵の様なもの)
つまり、信仰が異なってるため、精神異常者も霊等のせいであり
病とはかけ離れてると考えられてる。今のご時勢にと思うかもしれないけどそれがそこでの事実。

その後K達はYさんの家に行ったそうだがHさん以外は大人にメチャメチャ怒られて家に帰された。
でもその時にKはめちゃめちゃ怖かったらしい。
怒ってるって表現は皆同様のものだと思う。目を吊り上げて顔を少ししかめたような感じで。
でも、このときの怒ってるはかなり奇怪、奇妙な感じ。
笑いながら注意する感じ。怒られてるほうも笑いながら怒られてる。Kだけあっけにとられてキョロキョロ辺りを
見渡してるって感じ。それは怖いとか、恐れるとかのものとかけ離れてる存在。
あり得ないもの、見てはだめなものって感じのモノ。

その後何があったわけでもなくGの家に帰り、今日見たことは絶対誰にも言うなとGの兄に念押しされ
寝る事になったらしい。ただ、Kは変なのに関わってしまった、っていうのと、Gの部屋の電気を消した
後の真っ暗さ、カエルなのか虫なのか、それとも家畜なのかわからないようなものの鳴き声。そして極めつけは
その日の夜に起こった金縛り。それら全てにココに来た事への後悔を押し当てられた。
金縛りにあったからと言って別に霊が出た訳でもない、目を薄めにしたら自分のおなかの上におばあさんが、
とかお経が聞こえた。とかも無かったらしく、ただの金縛り。体が動かないだけ。ただし、ナニカの鳴き声。
それだけでもう十分に恐怖だった。そして金縛りが途切れる瞬間に聞いたのがGの寝言。というかGが寝ながら
笑ってたとの事。金縛りが途切れたのは意識が睡眠状態になった瞬間らしい。というか、寝ただけだと思う

続く