[嗤う人々]
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この3つのうち一番嫌だったのはもちろん匂い。2に関しては外面が黒かろうが中に入れば普通だったので
気にしないから。3に関しても家の玄関の側面の靴置き場の場所のみなので家に入れば特に問題なし。
ただ、匂いだけはどうしようもない。家の中だから安全という感じでもなく少しはおさまってるだけで
臭いものは臭い。
靴を脱いで居間に居たGの母親にあいさつをしてGの部屋にむかったところGの兄貴が居たらしく、一緒に
色々と遊んでたそうだ。Gの母親もかなりいい人でわざわざおやつや、ジュース等を持ってきてくれた。その際に
「K君ちゅうんか?ほうか、Gと仲良くしいや。ね?」と言われたそうだ。
その後Gの兄が今日の夜は一緒に遊ぶか?と聞かれた為GもKもOKを出して遊ぶことになった。
ただし、遊ぶと行っても徒歩10分以内にあるものはバス停のみ。何をするのか?とも思ったそうだが
Gが「うちの兄貴おもしろいけん、いっしょあそぼうなw」と言われたので楽しみにしていたそうだ。

その後ぺちゃくちゃ話をしてるとGの父親が牛舎から戻ってきて、「おい、G、友人つれてこい。挨拶させんか。」
と聞こえてきたので少々緊張気味にあいさつ。あいさつも普通におわり、「おう、よろしくの。Gと仲良くしとけの。」
と言われ、「飯準備するけ手伝え」の一言でK、G、Gの兄で用意をしてたそうだ。
その時に「キーーーーーーー」って言う小動物の鳴き声にKは焦ってビクっってなりながら、窓の外、庭を見たそうで
そこでGの父親が鶏の頭を切り皮を剥いで調理用にしてたそうだ。Kはめちゃめちゃビビッたらしい。
生まれて初めて自分が食べるものを「家」で「殺める」事に焦ったのと同時にGの父親がニヤニヤ笑いながら
振り向いて、「うまいもん、食わせてやるけんのぉ。自家用やからうまいぞ」の言葉に動きが止まった。
まぁ、確かに理解は出来ててもさすがに目の前で見るとちょっとヒク気持ちはわかる・・・。
でもK曰く飯はめちゃめちゃ上手かったそうだ。そのときには匂いにも多少は慣れてるのと料理の際の
良い匂いに部屋中が包まれる為気に留めなくなる。
ここで食卓中の会話。

G父「どうや?うまいやろうが?ほとんど家で作っとうけんのぉ」
G兄「いや、うちの飯はうまいんは、おかんの手がかなりかかっとるけんのー」
G父「お前にゃ聞いとらん。どや?K。うまいやろ?」
K 「あ、めちゃめちゃうまいっす」
G父「おう、S区に住んどったら全部スーパーとかやろうけど、自家製ちゅうのは味が全然ちがうけんの」
K 「そうですよねー。うまいです」(何故か「S区よりもうまい」を強調してたとのこと)
G母「それはそうと今日、Hちゃん(G兄の友人)のおばちゃんが怒っとったよ。あんたらバスで何か言うたろうもん」
K 「あ、すみません。俺が道が長いって文句言うてもうて。」
G 「まぁ、悪気はないけん謝っとって」
G父「おい、G。お前一緒におっていらん事いうな。Kもこの辺に遊びに来るときに文句言うたらいけんぞ。
   夜中に××××がくるぞ」
  (よく分からないけど俺の体験に出てくるような名前らしい。本当かどうかは不明。K曰く俺のと同じとのことだが
   俺は名前を良く覚えておらず、Kも適当に俺にあわせてるのかも)
G兄「はは、ちゅうか俺ら子供やないし、そんなじゃもうこわがらんて。」
G 「んなこというてG兄、結構信じとるやん。Hさんの兄貴がおかしくなったときもビビッて言いよんたやん」
K 「・・・。」(何の話か全く意味不明な状態)
G兄「あ?あほか。あいつの兄貴はシンナー吸いすぎなだけって」
G父「シンナーすっただけであそこまでなるか、ぼけ。っていうかお前等シンナーなんか吸ったらぶっ殺すぞ」
G兄「いや、俺は吸ったことないし、すうきもないって」
K 「××××ってなんすか?」
G父「!?」
  「お前はよそもんやから知らんでええわ。それとお前、その名前二度と口にすなよ。よそもんが言うていい事と
   悪いこともわからんのかのぉ」
G母「お父さん。K君も知らんでいいよんやけそんなん言わん。そんな言い方したりせんよ」
G兄「K。気にせんでええけん。だけどそれはこの地域の年配者には言うなよ」
K 「あ、なんかすいません。」

続く