[捨てないで]
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なんて恐ろしい奴だ と思った。前々から少し距離を置いていたが まさかこんな奴だったとは・・

『○○峠といえば ○○市の有名な心霊スポットやろ?まったくタチわりぃわ。
 そもそもそこは自殺の名所だしな まったく・・・・・・』

俺はこの時点で既にメールに見入っていた。

『あ。あのな お前にこのメールを送ったのは意味あんねん。
 お前 オカルトに詳しいだろ?だから、また説明するけど なんか 対策とか知らんか?』

そんな事言われても・・・って感じだったが まあ一応この板見てるくらいだから
オカルト好きなのは確かだし、何か力になれることがあるかも知れないと思って 電話をかけた。
まあ会話の内容一部始終ですがうろ覚えで。

俺『この前のメール あれ どういうことだ?』
N『だから 何か起こったり せーへんかって』
俺『お前そういうの信じてたんか?』
N『いやそういうのじゃなくてな』
俺『まあ 俺もそういうの詳しいわけではないし 何か起こるまで 対策の施しようはない』
N『そうか・・』
俺『もし気になるなら そういう人形収めてる寺みたいなん テレビでやってたろ?
  あそこに収めてもらうとか 別にあそこでなくてもいいし とりあえずお祓いをしてもらえ。』
N『まあそれくらいしか ないやろな また何かあったら 電話するわ そんときは頼むで!』
俺『おう任せしとけや!』

それから3日ほど経った日。またメールが来た。

『うわぁ やっぱあれヤバいわ。どうしよう・・・・
 捨てたはずやのに なんか普通に机に置いてあったし・・・・今俺怖くて家はいれへんわ』

ど・・・どういうことだ?

すぐさま俺は返事を書いた。

『たとえば Aが侵入して 机に置いたとかないんか? それがないなら ヤバいかも知れない
 今すぐ お祓いをしてもらえ』

30分ほどして返事が返ってきた。

『お祓い・・・ちょっとコストが高いかも知れん 怖いけど 捨てるのは気がひけるし
 物置の 一番奥に 箱にガムテープぐるぐる巻きにして しまっとくわ また出てきたら メールする』

そう、返ってきた。

その翌日のAM7時にメールが来ている

『う・・やばいって ほんまに。
 物置開けてみたら なんか箱からでてんねん 箱は開けられた形跡はないのにやで? 
 しかも 昨日母さん 事故ったし・・・・・・ ど、、どうしよう』

俺はすぐ返事を書いた
俺『とりあえず、落ち着け。まだ危害はないはず
  そろそろ 携帯にしよか。 ネットじゃまにあわんくなるかも知れんし。』

N『そうやな。。』
当時まだ中3だった俺らは 何分田舎なもんだから 二人とも携帯を持っていなかった。
だけど こうなっては仕方がない。緊急時に連絡が取り合えるように 二人とも携帯を購入した。

そしてその次の日、またNからメールが来た。
『や・・・やばい 物置に入れといたら 物置に穴が開いてる ど・・・どうしよう 人形は見当たらんし
 ひとりでに出たんか・・・?』

正直俺は血の気が引くような感じがした。まだ中3だったし これほどの恐怖はない。

『いいわ 俺が話つけたる』

ちなみに俺は、Aと同じクラスだ。つまり


俺とA ○南中3−2組
N   ○西中3−3組
といった感じ。
Aは最初にNからメールが来たころから学校に来なくなった。

俺はそろそろ放って置けない状況にあると思い Aに電話をかけた。

『おかけになられた電話番号は現在使われておりません』 ツー ツー・・・・

クソっ・・・アイツ!
俺は Aの家を知らない

続く