[私の赤ちゃん]
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何とかガクブルしながら山のふもとの町までたどりついた僕は、一睡もできず朝になると同時に近くの交番へ駆け込んだ!
『死体の赤ちゃんを連れた女が歩いてる』
なんて話信用してもらえないんじゃないか?
とも考えたが、僕はありのまま起こった事をお巡りさんにはなした。
年配のお巡りさんは最初ニコニコしながら黙って僕の話を聞いていたが、くわしい話をしている内に真剣な顔つきになり、最後には真っ青な顔色になった。
・・・しばらくの沈黙の後、お巡りさんは他言無用との約束で「真実」を話してくれた。その事件の内容を以下にまとめ記します。

お巡りさんの話
「・・・先月の話、二週間程長雨が続いて久しぶりに晴れ間が見えた日の事。
その峠は豪雨が続くと危険防止のため通行止めになるらしい。
たまたま通りかかった地元の人がガードレールがなぎたおされているのに気付き110番通報。
間もなく警察官が到着、約100b下の崖下を捜索すると、やはり転落したであろう大破した乗用車を発見。
だが多少の血痕は確認されたが乗員の姿は何処にも見当たらなかった。
この年配のお巡りさんももちろん現場に居合わせて、すぐに乗員の捜索が始まった。
車のナンバーと持ち物から、事故にあったのは近くに住む若い女性らしいとすぐにわかった。
捜索は続き夕方、他の捜査員が赤ちゃんの死体を発見。
車が転落した際、車外に放り出され即死したらしい。
続く