[私の赤ちゃん]
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・・・しかしこの遺体。奇妙だ!首が一度切断した後に無理矢理ホチキスで縫合した後が見られる。
年配のお巡りさんは怒鳴った!母親は生きてるかもしれん!急いで探せ!と。
・・・どうやら気の動転した母親が、息子の死体を何とか生き返らそうと無理矢理生首と体をくっつけた・・・そんな感じだったそうだ。

そして翌日母親の遺体も発見された。
必死の形相で助けを求めて、崖を這い上がる途中で息絶えていたそうだ。

えっ・・・?
お巡りさんの話を聞いて僕は震えがとまらなくなった!じゃあ昨日見たベビーカーを押す女は・・・幽霊なのか!?

お巡りさんは幽霊なんて信じないそうだ。
でも母親の遺体を最初に発見したのはこの年配のお巡りさんだとの事。
あまりの酷い遺体にショックを受けたのか、精神的に不安定で、夜道で女の声とベビーカーをカラカラ押しているような音を聞いたり、部屋で寝ていると女が窓から覗いていたりとすっかりまいってしまったよ!
苦笑いしながらお巡りさんは語ってくれた。

・・・あれからしばらくの月日が流れ、きっとあのお巡りさんは元気にしている事でしょう。
なぜなら「あの女」はどうやら今、僕に憑いてきているから!
押し入れの中から一晩中睨まれていたり、赤ちゃんの泣き声が聞こえてきたり・・・
何故?・・・あの時助けを求めてきた女を置いて逃げたから?それとも・・・


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