[入ってるはずのない留守電]
前頁

「はっ」と気付きました。
何かがこの留守録を消そうとしている!と。

そうわかった瞬間、恐怖を通り越して怒りが芽生えました。
「人をこれだけ怖がらせておいて、無かったことにしようってか!?」
フザケロと。

電話機を持ち上げ、留守録テープを無理やり取り出し、
誰も居ない部屋で一人で吼えてました。
「ざまーミロ!そうはさせるか!ふざけんな!消させるか!」

怖かったのは怖かったんですが、何か変なテンションになっていて
その留守録を最後まで聞いてみることにしたんです。

「・・・・・痛い・・・・助けて・・・・・・痛い・・・・・・・・」
「・・・痛い・・痛い・・・・・助けて・・痛い・・・・・・・・・」
「zzzz(人が少しはなれた場所で何か言っているが聞き取れず)」
「・・バタン(戸がしまる音?)・・・・・・・・・・・・・・・・」



「・・・・・・・・・・ねぇ・・・ど・こにいる・の?・・・・・・」



・・・しらんがな。
俺ここにおるがな。
っつーか何なんだ。
勘弁してください。


結局、その現象が何なのかよくわからないまま今に至ります。
ちなみにそのテープまだ持ってます。
職場の人とかにたまに聞かせるとスゲー怖がられるんで、
たまに話のネタにしてます。


次の話

Part122menu
top