[事故現場]
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みんな「おいB!顔真っ青だぞ!」B「。。」
みんなの勧めでBも車で待機させました。Bが座席に座ってドアを閉めると、ウィンドーを下げて僕を呼びました。
B「あぶないよ。。川から上がってきてる。。あとね。。山の草むらからもジッと見てるやつがいる」
ぞっとしながらも草むらを見渡してみました。
僕「。。見えないな。。確かに胸騒ぎのする。。落ち着かない場所だけど」
B「黒いやつらだよ。。陰だけみたいな。。」
僕「もうちょっと待ってレッカーが来ないなら一度別荘まで往復しよう。」
車から離れると残りの2人の顔も血の気が引いてます。
C「もうなんかヤバイよ。。ここにいちゃ行けない気がする。。」
僕「僕もそう思う。定員オーバーだけど一旦別荘に行くか?」
A「おれ残るよ。5人で帰った方がいい」
そんな事を話し合っているとき、ふいにその声が聞こえたのです。あまりにも明瞭でしかもだんだん声がこちらに近づいてきたので、てっきりレッカー車が到着して、その運転手に話しかけられたと勘違いしました。その声は、
「。。。○○さんですか?」
声のする方へ振り返ると、Bが目を見開いて立っているだけでした。レッカー車も、来訪者もいません。僕は「いま声がした?」という言葉を飲み込みました。
それをBに言ったら、Bに先入観をあたえてしまうと思ったからです。我慢して、じっとしていました。二人の間に重苦しい空気がが流れました。
B「いま。。話しかけられたよね?」
自分だけが聞いたのではない安堵と、やはり自分は聞いてしまったんだという恐怖の両方で、背中に電気が走りました。
僕「。。うん。。なんて聞こえた?」
B「はっきり聞こえなかったけど。。何か聞かれた?ような。。」
どうやら僕ほどはっきり聞こえなかったようです。
僕「男?女?」B「おんなかな。。」僕「僕ははっきり男に聞こえた」B「なんて?」僕「名前を呼ばれたけど。。名前の部分が聞き取れなかった」
B「名前呼ばれたんだ。。返事しなくて正解だったんじゃない?」僕「。。。」
もう限界だと思い、その場を離れようとしたらレッカー車が到着しました。それからはとてもスムーズに事が進み、数分後にはその場所から離れる事が出来ました。

翌日、車を運んだ修理工場へ処分について話し合いに出かけました。僕は昨夜、別荘に戻ってからみんなで話し合った通り、それとなく地元の人の情報を引き出そうとしました。
僕「事故はおおいですか?」「あそこはおおいね。他の場所は雨とか霧の時多くなるけど、あそこだけはそういうの関係ない」
僕「あの場所、薄気味悪かったんですけど」「ああ、あそこは良くないね」
声を聞いたとか、変な陰がなんて事は言わなかったのですが、興味深い話しが聞けました。
そこの道は以前まっすぐだったそうなのです。それを電気施設を作るために道も、そして川も、カーブさせて作り出した場所なのだと。

読んでくれてありがとう。またせてすまぬ。

>>答えてたら多分お前憑かれてたな
ところがBによるとそれ以来ついてきちまってるらしい(涙
東京に戻ってしばらくしたらいなくなったそうだけど。。
Bは別荘でも陰を見続けていたらしい。


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