[入ってるはずのない留守電]

俺今27歳で、大学時代の話。
田舎から東京出てきて、姉とふたり暮らししてました。
はじめ暮らしてたアパートが、あまりにもその類の事象が多くて
(はしょって書きますが、ねーちゃんの部屋の湿気がすごくて
象の絵の書いてある湿気取りを押入れに3個置いたら1日で満タン(普通は1ヶ月ほど)になったり、
2階に誰も居ないのに子どもの足音がバタバタと聞えたり)
違う所に引っ越すことになった。
東京M市と神奈川S市の境目にあるマンションに引っ越して、
これでひと安心と思った矢先の出来事でした。

二人暮らしなので、どちらかが遅くなる時は晩飯の事とかあるんで、
予定がわかるときは必ず留守番電話に入れておく事にしていました。
大学終わって家に帰ると留守番電話のランプが点滅していたので、
「あ、ねーちゃんか」と思い再生してみた所が、
当時の携帯電話は電波状況が悪いと自分はちゃんとしゃべってるつもりでも、
相手側にはノイズのように聞えることが良くあって、
留守電もzzzz・・・・zzzzzzzz・・zzz・・・
といった感じのノイズしか入っていなかったんです。
俺は
「またねーちゃん自分だけちゃんと入れてるつもりで入ってねーよ、何やってんの!」
ってな感じで思ってました。

大体いつも留守電入れる時は、友だちとご飯食べるから先に食べといて
といった様な内容なので多分今回もそれだろうと思い、
ノイズのzzzzの部分がよく聞えるように音量最大にして聞いてみました。
すると、

「・・・・・痛い・助けて・・・・痛い・・・・・」

その瞬間背筋が凍りつきパニックになってしまい、急いで再生をやめ、
姉に電話しました。
「ねーちゃん!留守番電話にへんなの入ってる!すげー怖いから早く帰ってきて!」
ところが、以前からの約束らしく今日はどうしても早く帰れないとの事。
こういう事には結構耐性あったのですが、痛い助けてとか留守電に入ってるとやっぱり気持ち悪い物で
結構怖くて家中の電気全部つけてテレビの音量最大にして過ごしてました。
その時電話が鳴りました。
「はいもしもし」

「ぅあぁぁ・・・ぅぅ。」

その時ピンときました。
『悪戯電話だ!!』

「てめー!変な電話してんじゃねーこの暇人が!!ふざけんな!!」

続く