[地下の世界]
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ただ僕もK子も多分プチも、さっきの後遺症が残ってるのかはわかりませんが、
体が少しフラフラして酔っ払ってしまったような状態になりました。
例えて言えばカシスオレンジ2本を一気飲みしたような感じです。
視界ははっきり見えるようになったのですが、今度は意識が
少しおかしげになったのです。
僕がフラフラしながら「ここどこやろ?」と言って、
空を見上げると木々の枝の隙間から星空が見えました。
そしてその空からは白い物がゆっくりと雪のように
降っていました。手で受けると冷たくなくて、解けもしなかったので、
雪ではないようでした。
地面はその白い物で覆われているようです。
そしてまわりは並木道の様に木が並んで生えていました。
もう一度後ろを振り返って全体を見渡すと
配電室のような小さなコンクリート製の建物に付いてるドアを
僕たちは通ってきたようです。
K子が周りを見渡して「きれいやねー 今は夜みたいやから、
ここ地球の裏側の国かもしれんねー」と言ったので
僕が「地球じゃなくて、日本の反対側やろ?」と言うと
K子は「ああそうかー、そうそうそう日本の反対側にある国かもしれんねえ・・・ぷははは」
と笑い出し、地べたにゴロンと仰向けになって、なおも「ひゃははは、クーックク」っと
笑い続けました。
プチはぐにゃーっと寝そべってます。
それを見た僕も、安心したのと酔っ払ってるような現象のせいで、
K子と同じように仰向けに寝そべって一緒になって笑いつづけました。
そしてしばらくケラケラ笑ってると、その場にいきなり女の人の声で
「ちょっとあんたら何してんの!?」という声が響きました。
その声に、笑っていた僕もK子も飛び起きました。
見ると両手に買い物袋をさげた女の人が5mくらい離れた所から
びっくりした様な表情でこちらを見つめていました。
僕はしどろもどろになりながら、
「えっ・・・と、あの・・その・・ここどこですか?日本人ですよね?」
と聞きました
女の人は「ここは地面の中やから地下の世界かな?あんたらはどこから来たん?
名前はなんていうの?」と聞いてきたので、
僕は「僕は●×●●10歳デス。えっとそれから・・こっちのこっちの・・・」
と言ったところで、K子の姓をド忘れしてしまったので、言葉に詰まってたら
K子が僕の肩口からヒョイと顔だけ出して、「あたしは◎◎K子9才です!!」と言ったので
僕は寝そべってるプチを指差して
「こいつはプチって名前です!えーと、
ボクたち日本の何々県の××市から来ました!」と言うと、
K子がまた顔を出して、後ろを指差し
「その、そこのドアから入ってきました!!」と言いました。
女の人は「へえー・・・ちょっとあんたら、私の家近くにあるんやけど遊びにこん?」と
言いながら近づいて来ました。
僕とK子が顔を見合わせてると、女の人が「あんたら濡れてるやん!
寒いやろう?うちに来て風呂でも入り」と言いました。
するとヒューっと風が吹いて、
なぜ今まで気づかなかったのかと思うくらいに寒気を感じました。
僕とK子は小声で「行く?行こっか?」とやり取りした結果、
このお姉さんについていくことにしました。
お姉さんをよくよく見ると、20代前半のようで色白でかなり美人で、
目がきらきらしていて、
つやつやした黒い髪が肩より少し下くらいまでありました。
そして何よりも僕の目を釘付けにしたのはお姉さんの爆乳とそれによって
生じるスベスベの胸の谷間です。
おねえさんは真っ黒いドレスのような、今で言うゴスロリという種類の服を着ていて、
それの胸の谷間の見え具合が半端じゃねえって感じでした。
K子の透けBT区なんて記憶の彼方に消し飛んでしまいました。
僕が頭の中をいやらしい妄想でいっぱいにしていると、
お姉さんは「じゃあ付いてきて」と言ってくるっと背を向けたと思ったら、
もう一度こちらを向いて、
「あーそうそう●●君男の子やからこれ持って」と言って、
僕の方にユサユサブルンブルンと近づいてきました。