[幽霊はデジタル化できるか]
前ページ

女性は何かぶつぶつ呟いていたが、よく聞き取れなかった。
口がボソボソと動いて、間違いなく何かしゃべっていた。

そしてそこで撮影が切れたようで、砂嵐になった。
当時は帰るまでキチンと撮影状態にあったので、なぜ勝手に撮影が終わってるのか、
なぜ砂嵐になってるのか見当もつかなかった。


この映像を見た後、二人でしばらく凍ってたが、とりあえず寝て明日教授に見せようと
結論を出したところでお互いに寝た。

友人は二階の寝室へ、俺は布団+タオルケットで寝た。
精神的に疲れてたせいか、すぐに眠れたと思う。


ふと目が覚め、首を動かして時計を見たら4時ちょっと前だった。
俺は寝る時に横を向いて寝る癖があるのだが、その時に人生で初めて金縛りに
あった。

テープは今も友人が保管中(先日実家に戻った時にその話題になって確認済み)

首を動かして時間を確認し、またもとの位置に戻した時に金縛りにあった。
目の前には足が見えた。

目しか動かせる状態で、視線を↑に向けると白いヒラヒラしたのが見えた。
「あー、ビデオに写ってた女性か」
俺は冷静にそんなことを思ってしまったのを覚えている。

目は閉じようと思っても閉じられなかった。ただ、瞬きだけはできた。
スカートを確認し、視線を目の前の足に戻した所で、女性の足を血がツツーと
流れ落ちてくるのが見えた。
布団はみるみる染まって行き、だんだんと染みが広がっていく様子が分かった。
横を向いてる俺の耳〜頬にかけても、血?が垂れてきてた。

血と分かった理由は、明らかにヌルっとしていて、生暖かかったからだ。
それがポツポツと垂れてくるのが分かる。

続く