[アパート]
ちょっと流れを切って投下しますね。
彼女との同棲を始めることにしたので、不動産屋に紹介してもらい、
千葉県船橋市にある木造2階建てのアパートの1階部分の端っこの部屋に
入居することを決めた時の話です。
築15年の家だったのでそれほど状態は良くなかったものの、
付近の相場よりも家賃が1万円近く安かったし、
JRの駅から歩いて15分程度の場所ということもあり、
一目見て気に入って、特に説明も聞かずに契約してしまったんです。
ところが住み始めて2〜3日経ったある晩に、
隣の部屋の住人がとてもうるさいことに気がつきました。
深夜1時頃になると突然複数の人間のボソボソとした話し声が始まって、
深夜3時頃までずっと続くんです。
最初はあまり気にならなかったんだけど、時々ドカッという大きな音がするので、
それがきっかけで目が覚めて、その後は話し声が気になって気になって。
話し声の感じからすると3〜4人くらいはいるようなんだけど、
声は聞こえるのに言葉はまったく理解できないんです。
それで外国人かなぁと漠然と思い始めていたわけ。
男性の声の他に、時々女性の声も混じっているんだけど、
すごく陰鬱な雰囲気のボソボソした声で、
こんな時間に女性まで混じって何の話をしているんだろうという
好奇心を掻き立てられるんです。
ただ、不思議なことに必ず深夜1時頃から話し声が始まるのに、
入り口のドアを開けたり、鍵を開け閉めしたり、シャワーの音や、
室内の引き戸をずらす音がまったく聞こえず、
時間になると唐突に話し声が始まり、3時頃に唐突に静かになるんです。
これ以外の時間帯は生活感がまったく感じられないので、
「こいつら、いったいどこから沸いて出てくるんだろうね?」と
彼女と冗談で話したこともありました。
そんな生活が1ヶ月くらい続いていたんだけど、
さすがに寝不足になってきてイライラし始めたので、
不動産屋に注意してもらうことにしたんです。
翌朝、早速職場から不動産屋へ電話を掛けると、
部屋を案内してくれた女性社長が出ました。
この女性社長は声がアニメ声というか、ちょっと特徴のある声なので、
一度聞いたら聞き間違えようのない印象的な声なんです。
それで『あぁ、社長が出たんだな』とすぐにわかったんですね。
早速、深夜に大勢で話すのを止めて欲しいという件と、
ドカッという物音を立てるのを止めて欲しいという話を伝えたのですが、
「あぁ、そ、そうでしたか…。やっぱり気になりましたか…。」というような、
どうにも歯切れの悪い返事が返ってくるのです。
『やっぱりってどういうことだよ』と思いつつ、少し不愉快になりながらも、
とりあえず伝えたいことだけはきちんと伝えておくかと思い直しました。
それで「多分外国人の方だと思うんだけど、夜間はうるさくしないように、
伝えてもらえますか?」と話すと、取って付けた様に「そ、そうなんですよ。
なんだか外国からの留学生ということなんですけどね。
どうも日本のマナーとかが、まだわかっていないようで…。」という返事をもらい、
続けて「きちんと伝えておきますので…」ということだったので、
納得して電話を切ったんです。
その後、1週間程度は深夜になっても話し声が聞こえず、
奇妙な物音もしなくなったので平和になったなぁと喜んでいたんだけど、
2週間目に入った頃から再び話し声が始まって、
やはりドカッという物音で目が覚めたりするようになったんです。