[呪いは存在する2]
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その後すぐに、意味不明な珍しい病気にかかり、入院したり手術したりしました
包丁を持った女が現れてからここまでで半年経っています

今思えば、あの心停止の友達みたいになっていたんです

しかし、その時は、あれから数年経っていますし、何年も死ね死ねと執念を燃やして生き霊を送り続けるのは、有り得ない、だから気のせいなんだ、
と思ってたというか、そう思いたかったのでした

何故私に生き霊を飛ばすのか知らないですし

そうこうしているうちに、わけがわからなくなってきて、何故か強烈に死にたくなってきました

死にたくなるなんて、絶対に変だと気づき、助けて!死にたくない!と心の中で叫び続けていました

すると、心の中にもう一人の私が刀を持たされ、実際は持っていないのに、刀を時々振るのです
(意味がわからないと思いますが、私も意味がわからず、説明のしようがなく…)

その刀事件の後から突如、好転しました

運転が怖くない
腹痛も消えました
意味のわからない自殺願望も消えました
女も現れません

よくわからないけど、これで終わりかな、と思いましたが、
まだ終わりません
すみません

一番酷い時期、つまり事故か自殺か変な病気か、どれかで死ぬかもしれない危険を感じていた時期に、
霊能者の方に相談していたのです

忙しい方ですし、刀事件の後から好転したので、辞退しようかなと思いましたが、
何となくまだ終わっていないモヤモヤ感があったので、
遠慮なく来ていただくことにしました

そして、言われたのは、
ある芸能人に似た女の顔がある
でした(いくらなんでもそれとは別だろうと思い込んでいたので、伝えていなかったのに)

数年前に見た友達の奥さんです

ということは、数年間、ずっと死ね死ねと執念を燃やしていた事になります

恐ろしい…
というか、生身の人間にそこまで執念が続くのか、死に追いやる程の生き霊を飛ばす事ができるのか、
という疑問があります

普通に考えたら有り得ません

けれどその女は普通ではなく、呪術のプロだったらしいです

正確には、先祖が呪術師だったため、その性質を受け継いでいるというか、背後に呪術師がいるというか

そのため、普通なら考えられない攻撃を仕掛けていたそうです

もう一つの疑問

何故、あまり関係ないし会ったこともない私に呪いがきたのか

どうやら私だけではなく、その女の周囲の人全て、私と同じ目に合っているらしいです

とにかく、全ての幸せな人が気に入らないから殺してしまう

そんな感じです

どんだけ〜…
と思いました

私は全てを失ったのです
仕事も健康も貯金も

それでも私は守りが強いらしく、良かったとのこと
多分、刀事件もそういう事なのかな、
あれだけは、おもしろかったです

霊能者の方は、また1から積み上げていかなくちゃね!
と私を励まして帰られました

これで終わりです

現在は嘘みたいに元通り元気になり、
運転も楽しくなりました

長々と失礼しました


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