[ねかぁねこ]
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「O君見つかったで!」

すぐに祖母の言う場所にお坊さんと行くと、
確かにO君がいたが、お坊さんはO君を見るなり
「起こすな!みられとる!」と怒鳴った。
お坊さんは一人でO君を抱え、寺へ連れていき、
丁寧に寝かせた。そして僕にこういった。
「目は見るな。斜めに見ろ。これが見られた目じゃ。
山になんかはいらんかったらこんなんならんかったじゃろう。」
目を直視しないように気を付けて見てみると、
気絶しているようだが、目を開けていた。
緑色に濁っていて、瞳はないようで、とても不気味だった。
「気の毒じゃがこの子はもう目がみえん。お前はこの子に救われたんじゃ。」
といわれると、自然と涙がこぼれた。
親友であるO君を見捨て、逃げて帰った結果がコレだ。
自責と後悔の念でいっぱいになった。
お坊さんは続けた。
「この子はこれからここで暮らしてもらう。
めくら増やしちゃいけんからな。」
そういってO君に目隠しをした。

その後、僕は大学を中退し、就職した。
O君は今でも寺にお坊さんとしている。

今でも毎年会いに行くが、
O君は歓迎して迎えてくれる。
そこにはむかしのままのO君がいるんだ。目隠しをしている以外。

駄文、長文、失礼しました。


すいません
昨日書き込みしたものです。
今さっきメールで実家の母に聞いたところ
「ねかぁねこ」ではなく
「めかぁねこ」だそうです。
母も出身が一緒なので間違いないと思います。
母曰く、「めくらねこ」が訛ったものではないか、とのことです。

何故僕たちが出会ったかですが、
母はわからないといってました。
寺に電話すればお坊さんに聞けると思うので
今度電話して聞いてみようかと思います。


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