[絵と女]
前頁
帰り道、いろんなことを考えてしまいます。 
なんで叔父は引き取らなかったのか?忘れてた? 
怖くて御札の確認なんかできないこと。でもしないといけないような・・・ 
てゆーか、来週まで待てないし 
それでもこのタイミングでメールが来るってことはじいちゃんが助けてくれてるのかも 
どうしよう・・・ 
って考えていた矢先 
タイヤがバースト! 
マジです 
パニックになりかける僕の目に入ったのは、ルームミラーに写るあの目を見開いた女 
幸いに事故にはならずにすみました。あの女も一瞬見えただけです。もしかしたら気のせいかもしれません。 
僕は、なんとかスペアタイヤに付け替え、また車を動かしました。かなり慎重に・・・ 
そのとき、自分の住むアパートの近所にある神社をふと思い出しました。 
あそこの神主さんはとても感じの良い方で、外で出会うと気さくに声を掛けてくれ引越ししたばかりの僕にとても親切してくれました 
神主さんに相談しよう・・・ 
神主さんいませんでした・・・ 
正直泣きそうになりましたが、グッとこらえて神主さんの娘さんに事情を話すと 
娘さんはすぐに神主さんに携帯で連絡をとってくれました。 
やはり神主さんはすぐには帰ってこられないらしく(なんでも沖縄の島にいるらしい^^)早くても明後日になるとのこと 
それでも娘さんに色々指示をだしてくれているみたいでした。 
結局1時間くらい待たされて、娘さんから紙でできた人形を数枚いただきました。 
それの紙と紙の内側には何やら筆書きされているようでしたが僕には内容はわかりません。 
ただお守りとして非常に効果があるので何があっても側において置くようにとのことでした 
その他にも色々、盛り塩するようにとか(位置とか細かく指定された)生ごみは絶対に家に置くなとか 
本当は安全な所に避難したほうが良いらしいのですが、今からだと移動中が危険らしいので今日は家に戻って指示通りにしなさいと言われました 
確かに、移動であんな思いはもうしたくありませんしね 
結局僕は、アパートにもどりました。 
あの部屋に入るのはかなり勇気が要りましたよ。 
しかも引越しして間もなく友人がいないためこんなときに一緒にいてくれるヤツなんかいませんでしたし 
途中2度ほどブレーカーが落ちるアクシデントがありましたがそれ以外は何事も起きずに、指示通りの措置をすることができました。 
あの絵は押入れにしまいました。これも指示通りで 
そうそう、あの絵を額縁から取り出し裏側にある御札を確認しました。 
あの御札、絵の半分が破れ下半分だけ残っていました。 
もしかして祖父はこの御札が破れたからあの女に・・・ 
気晴らしにネットなどをやって気を落ち着かせてましたが、 
結局この日の夜、女は夢に現れませんでした 
朝、目が覚めてすぐに神社に行きました。一応報告したほうが良いと思って。 
神社までの短い時間、朝がとても心地よくなんだかもう不安を感じることがありませんでした。 
神社ではまた娘さんが神主さんに連絡をとってくれて、指示を聞いてくれます。 
新しくお守りを頂きました。古いのは必ず燃やさないといけないとのことです 
そして、明日神主さんが戻るまで家から一応離れないで待つように言われました。 
僕は家に戻り、店に仮病を使って休む連絡をし、のんびり明日を待つことにしました。 
今晩は昨夜と同じように安眠できそう。押入れの方は怖くて見られないが・・・ 
夜になり、風呂に入り、かなりリラックスできていたのを覚えています。そしてウトウトしだしたので寝ることにしました 
一生の不覚とはこうゆう事を言うのでしょうね…