[憑きもの]
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とうとう精神科か寺かって時に、自分は母親の側で寝ながら仏壇の掛け軸(曼陀羅的な何かが書かれてる)に向かってぽつりと
「神様弱い子供でごめんなさい」

って言って、泣きながら眠ってしまったらしい。
次の日に丁度、自宅に坊さんが来るから(必ず月に一度坊さんが御経上げに来る)寺に預けようと思って、母親も寝たらしい。







ここから先はハッキリ覚えてる。

で、その坊さんが来る日の朝方。

自分、寝てた所をぱっと起きた。
起きた方向を見たら、死んだ父親が側に居て「あー何くっついてんのよ お前馬鹿で無いか」つって、ちょっと笑った後、すげー怖い顔して睨み付けてきた。
そこでハッと気付いたら、自分の背中から無数の蛇みたいな物が(自分の身体の倍くらいは出てたと思う)
ブワッて出てきてるのが解って、「私は私だ」とは辛うじて返せるんだけど、何故か背中から出てる奴らに
「出て行け」とは言えなかった。



そこで現実で、目覚めた。

で、目覚めた時に「あれは自分の気持ちだ」って思った瞬間、頭の中がスパーンとスッキリしていくのが解った。
直ぐさま起きあがって仏壇に火つけたら、蝋燭の左側がブワァーとあり得ない位、綺麗に上に上がって、手合わせた。
上手く言葉に出来ないけど、とにかくそこで全部解った。

もう自分でもよくわからないけどとにかく「負けてたまるか」的な気持ちが沸き上がってて、
そこから寝てた布団片づけて、風呂場に行ってこのクソ寒い中、裸になって冷水頭から被った。
健全な精神は肉体から、健全な肉体は健全な環境からと言わんばかりに、家中掃除して、家中の床をバケツと雑巾持って拭き回った。

いつの間にか起きて状況みてた母親は、余りのシャッキリっぷりに、今度はどの変化が起きたのかと気が気じゃ無かったらしい。
で、昼ちょっと前に坊さんが来て、馴染みの坊さんなんだけど、言わなかったけど、家の中をやたらキョロキョロしてた。
御経上げ始めて、ついでにまだ残ってるのも上げてって貰おうと思って後ろに着席。
いっつもより御経長くて、読経中、左上をやたら見て、首振ったり頷いてたりしてた。

で、読経終わるなり自分の方暫く見て、黙って頭撫でて帰ってった。

そこでもう恐怖の10日間は終わり。
全く覚えてないとはいえ、数々の凄まじい悪行働いたので今は猛省しているorz
毎日朝から雑巾で掃除、家事洗濯全般やってるし、仏壇も綺麗にした。

あの出来事があってから思ったのは、過去のどんな出来事もトラウマも、自分で選びとった有るべき事だったと思ってる。
それと、あれからずっと外に出るときは自然と胸張って背筋伸ばして歩いてる自分が居る。
出先で会社の人間見たけど、アレ、こいつこんなに小さかったっけ?って首傾げる位何だか小さく見えた。
あんなのに萎縮してたのが凄い馬鹿馬鹿しくなって、黙って見てたら相手もこっちに気付いたから近づいたら、ヤツ逃げてった。
もう矢でも鉄砲でも霰でも爆弾でも持って来いって感じで、これまで迷惑掛けてきた母さん幸せにする為ならどんな苦労したっていいなと思ってる。
因みに家は小さな事業をしているんだけど、自分が数年前から思っていた将来の事業の形と、母親の考える将来図が全く細部まで同じって言うことが判明した。
(今までそんなことお互い口にした事もなかった)
もうバカバカしいからパワハラの証拠も使うこと無いなとも思うし、占いとか霊能者とか見ても「ああ、そうですか」位にしか思えなくなった。
完全に厚かましいすれたババアの心境になってしまった。


で、おかしくなってる最中に見た物でもう一つはっきり覚えてる物が「金の土台で、鋭角的なデザインのルビーの指輪を右手の薬指に填めている」
自分、何故かそれの土台のデザインも質感もルビーのカット(詳しくないからわからないけど丸っこいのがはまってる)もハッキリ目に焼き付くように残ってる。

母親も翡翠の指輪でそれを夢で見て、実物を現実で目にするっつー同じような事があったらしい。(当時高くて高くて買えたモンじゃなかったらしいが)
自分も、現実でそのルビーの指輪を目にするんじゃないかと思ってる。
因みに「替わりにする替わりにする」っていいながら、奇怪に乱舞しながら填めた別な金のルビーの指輪は、こうして打ってる今も右手の薬指に填ってる。


あと、他所で体験談纏めてるからもしかしたらアレ?と思った人がいるかもしれないが、
居たら見なかった事にしてくれw

最後怖くないけどスマン。終わり。


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