[自殺団地]
前頁

到着と同時に7人が乗り込みSはドア付近に。
まずは、7階を押して上へ上がる。
エレベーターホールは電気がついてるところもあれば
点滅しているところもあり、7階は電気が消えていた。
少し気後れしながらもSに「おい、ついたぞ」と言う。

先ずは、7階で
「おーい、おーい。今から行くよ。」と囁きでも良いので話しかける。
その後、言った本人が「はーい。追いかけておいで」と言う。

次に5階へ向かう。5階も電気は消えている。
5階に着いたら
塩を撒く。そして酒を数滴エレベーターホールから下に垂らす。
流石にSも怖がって、「おい、ついて来いよ。」と前の方に居た
友人二人を連れて行く。その間俺を含めた4人はドアを開けて待っている。
兎に角、怖い。S達はエレベーターを降りて前にある階段付近の
スイッチを押す為に前に進む。
少し経つとピ、ピン。と音がなり電気が点く。
小走りで酒をたらす為に一度横の方へ。
そしてS達が戻ってくる。
彼らがのりこみ、3階のボタンを押して3階へ。

その瞬間。
「ドーーーン・ドーン・トン」と遠くから音が聞こえる。
エレベーターが4階付近を通る。
流石に怖くて目を向けれない。外を見ることが出来ない。
そしてウィーーンという音と共に3階へ。
最後に、3階で降りたら
「どこだー。上かな」と言って4階に階段で上れば
全てが整う。
ただ、Sが降りない。
というか誰も降りれない。ここも電気が消えてて怖すぎる。
誰もSに「いけよ。」とは言えない。
その時、友人の一人(K)が
「あのさー、気付いてる?」と言い出す。
「何が?」と聞くと彼は真っ青になりながら

「いや、気付いてない?」とさらにいう。
そうするともう一人が「俺わかったかも・・・。」と言い出す。
分からない俺やSや他の友人は少し攻めた口調で
「何がかって?」と聞く。
するとKは「俺らはじめに7階にいったやろ?」と言う。
「俺らが7階に行くまでに通る階数は5やろ?んで、
そのうちに電気が消えてるとこが何階あったと思う?」
とKは今にも泣きそうな声で言う。
正直もう聞きたくなかった。
「えっとね、0やったんね。最後に4階にって言っとったやろ?
それで3階も4階も5階も気にして外見とったけど、4階だけ点滅で
他は全部点いとったんよ。」と言い出した。背筋が一気に伸びる。
サーっと血の気が引きだす。

続けてKは「しかも・・。4階は点滅してたって言ったけど、
何かスイッチの所に人影が見えた。連打して点けたり消したり
を繰り返してるように見えた・。」と話す。
「お前いい加減にしろって。怖がらすなや。」というも
Kは青白い顔で首を振る。

「もう一つ。ここ3階のはずなのに、2階にとまっとる。」
とKが指をさす。表示を見ると2階で点滅してる。
Sが「い、いや、間違えただけやって。ビビッて3階じゃなく2階押してしまった。」
というも、他の友人が「いや、確かに3階押したのを俺見たよ・・・。」といった。
その最中にSがいきなり、「ひっ」と声を漏らす。
エレベーターホールに向かって誰かが来てる。
トン、トン、トーン、トーン、と音が近づいてくる。
怖くなり直ぐに閉めるボタンを押すも行き先を押してない為移動しない。
怖くて誰もドアの外を見れない。
「早く1階おせ!」と言うとSが焦ってボタンを押す。
その瞬間
ドーン!!!ポン。ドーン!ポン。ドーーーン!ポン。と音が大きくなり近づいてくる。
エレベーターが動き始めたが心臓がバクバクして皆顔を見合わせるのみで外は見れない。

1階に着いた瞬間に一斉に逃げるようにホールへ出る。
でも何かおかしい。
1階のはずなのに、何か違う。
急いで降りたそこのホールのプレートは3階の表示。
Sは「あれ?俺1階おしたよ。ねぇ、俺1階おしたって」と半泣き状態。
KはKで「なんで?なんなん?」とパニック。

続く