[恐怖のトイレタイム]

俺が小学2年のころ、弟が病気で死に掛けたことがあって夜中まで病院にいた事がある。
なんとか持ち直して、もう大丈夫だろうから俺と父親は一度家に帰ろうとなったのが夜中。
病室を出て一階まで降りたとき、俺は猛烈に尿意を感じた。というのも、病棟のトイレが怖くて弟の見舞いで来ても絶対に病棟のトイレには入らなかったから。(それまでもトイレは絶対一階まで降りてやっていた)
父親に待ってもらって一階にある広めで新しいトイレに行ったはいいが、時間も時間なんでもちろん電気が消えていた。
電気のスイッチがトイレの入り口を少し入った所にあるのは知っていたので普通に中に入った時、真っ暗なトイレの中の方から人のうめき声が聞こえてきた。ウーみたいな感じで、本当に一瞬。
ちょっと驚いたけど空耳かとも思って(何より尿意に勝てなくて)速攻電気をつけて用を足した。豪快にパンツ下ろして。
すっきりして一息ついた時、突然背中側の個室のドアが開いた。電気真っ暗だったんで人が居るとは思わず、めちゃめちゃびびった。
思わず振り返ったら、男の人が二人出てきたのよ。そして一人はチンコ出してんの。
二人はじっと俺を見ていたが、やがて「ちゃんとパンツ履きなさい」とわけの分からない事を言ってトイレから出ていった。
消防の俺は、やつらは幽霊だと思ってもう号泣。トイレから転がり出て父親のところまで走って、今見た光景をありのままに話して、幽霊見た祟られる!と大騒ぎ。
俺の話を聞いた父親は渋い顔をして、帰りがけに警備員と話をしていた。
(当時はお祓いを頼んでいたと思っていた)

今思うと、たぶんアッーの人だったんだろうね。
何もされなくてよかった。


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