[フランケンじじい]
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それにしても妙です。
私たちは校庭の裏で件の老人を見かけてから2、3分で小屋に着いてるのです。

←老人  ____校庭_校舎_ 小屋
こんな感じでしょうか。
たとえ大人が全速力で戻っても学校内をショートカットできる私たちより早く着けるはずがないのです。

不思議なことにこれがかの老人を見た最後でもありました。
なぜ居なくなったのか、死んだのか生きてるのかさえ定かにはされませんでした。
以来、すっかりおとなしい性格になったI君は、何をいわれたのか思い出せそうで思い出せない、
でもものすごく嫌なことだった。時々ふっと思い出せそうになるんだけど…としきりに言ってましたが
秋にトラックにはねられて亡くなったことで彼が何を見、何を聞いたのかは完全に闇の中となってしまいました。

とりとめもない話のお付き合いくださりありがとうございます。
こんな出来事は「昨日Iの奴がさ〜・・・」みたいに
何度も話題になるはずなのに、みんな忘れたかのように表立って騒いだ話はしませんでした。
Iが亡くなった時でさえです。

うまく表現できないなんとも気持ち悪い嫌な感じを
そのときの友達も感じてたんでしょうかね
自分が小屋で起こった妙な出来事を通じてIの死に繋がっているような・・・


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