[死者からの電話]
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見ていた人物は直ぐに奥に。その後Sの携帯に再度電話が。
ここでMはSにしか電話して来ないのは、先ほどの人物がSの呼びかけで
Sの名前しか確認できなかったのではないかと思い、ドアを開けて(鍵は開いてたらしい)
「おい!いい加減に出て来い!Hに対しても侮辱になるだろうが!!」と叫んだらしい。
そうすると奥から携帯を持ったHが出てきたので流石に驚いたらしい。
でもHだと思っていたのは、Hの弟で泣きながら「お前らが兄貴もおかんも殺したんだ!」と
殴りかかってきたらしい。Gが直ぐに取り押さえて話を聞いたところ
Hの母親はHが死んだ事を受け入れられずに携帯などは解約しておらずお金を払い続けていたらしい。
しかし、Hは自殺する際に遺書の代わりにmp3レコーダーに声を残しており、
それを母親が見つけてしまい毎日仕事にもいかず聞いて、最終的に気が狂い、
同じ部屋で自殺したらしい。
弟は母親の遺書に[Hは誰かを恨んで死んでいった。それを見つけれなかったのが悔しい]
と書かれていたのを見てMP3から音源をとり携帯の留守電のヴォイスに変えて
全員に電話をかけるつもりだったらしい。
数人目にかけた俺が、電話に出て「Hのおばちゃん?」と言ったため、何故この電話が母と思ったのかと
疑い、兄の恨みの相手は俺に違いないと思い、何度も電話をしたらしい。
Sが、俺は高校以後あまり会えなくなっていた旨を伝えると理解してもらえたらしく、
SとMとGが必死にこのようなことはしないようにと説得し何とか分かってもらったとの事だった。
ただ、弟はS達が来た時はずっと2階から様子を見ていたので下には誰も居なかったとの事。
S達が誰か居たよ。俺ら見てたよと言うと
Hの弟は涙を流しながら「お払いしてもらって、もう2人とも成仏してもらいます」
大泣きしたとの事。(ただし、S達もかなりの恐怖だったらしく、Mでさえも何度も
Hの弟に聞いてたぐらいらしい)
結局Hの自殺の原因は不明ですが、今まで生きてきた中で一番の恐怖体験(霊ではなかったですが)
だったので書いてみました
弟君は現在Sと大の仲良しになっており、一緒に良く遊んでます。
俺にも一応、すぐに謝罪の電話をしてきました。もちろん許しました。
現在は、弟君は母の家をお払い+リフォームして一人で住んでいます。
彼は元々は父方の家で暮らしてたようですが、父親の許しもありそうすることに
なったようです。
Hの自殺については真相を知ろうとは思ってません。
これは、弟君も同意してくれています。彼がそれまでに調べてた事によると
イジメが原因ではなさそうなのと、Hが精神的に病んでいたことを
教えてくれました。そこでこれ以上蒸し返すのや、本人が望む望まないに
関係なく他人を巻き込むのはやめようという事になりました。
Hが死ぬ2週間前にSに送ったメールで「今度又皆で飲みにいこうぜ」との内容を
見た弟君が「兄はSさんたちを恨むはずが無いです。」と納得。Sが
「お前の兄ちゃんは人を恨む奴じゃない。」と言うと大泣きしてたそうです。
弟君はGやMや俺(帰郷時)とも飲みにいったりするようにはなりましたが、
未だに誰も弟君の家には行ってません。怖い+悲しい思いがするのが原因ですね。
これで最後です。読んだ方お疲れ様でした