[雪山での遭難]
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やばい。
彼女だけじゃない。
私自身危険なことに変わりはない。
「くそっ!!」
とにかく戻ろうにも道なんかわからない。
自暴自棄になりかけた瞬間、かすかに声が聞こえた。
「おおおーい!!おおおーい!!!」
助けが来た!!

私は今度は間違いなく声のするほうへにじり寄って行った。
レスキュー隊にこっぴどくしかられた私は、私より先に救助された
Kのもとにむかった。
「T美は?」
苦笑いの私にKは苦笑いを返した。
「怒って帰っちまった・・・」
「で、M子は?」
「・・・病院だ」
「・・・」
「崖から落ちたらしい・・・」
声もなくうなだれる私達を突然の電子音が驚かせた。
「なんだよ」
「メールだ」
私はそのメールを見てまさしく凍り付いた。

「・・・いつまで待たせるの?」

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