[おんえたさま]

オカルト板新参だけど、ちょっと話を聞いてくれ。
この前ちょっと婆ちゃんの田舎に帰ったんで、そんときの話をする。

俺の婆ちゃんちは九州のとある田舎にあるんだが、子供の頃は夏休みとかによくそこに泊まって、山ん中で遊んで

た。
先月にその婆ちゃんが脳梗塞で死んだ。
白髪ながらも艶のあった綺麗な髪をしてた婆ちゃんがほとんど坊主みたいになって棺おけ入ってるのを見て思わず

泣いた。
俺は両親が共働きで、婆ちゃんが育ての親みたいなもんだったから、すごく悲しかった。
んで、今年の夏を利用して、婆ちゃんが住んでた家(今は空き家)に俺は行くことにした。婆ちゃんの遺品でも見

つかればいいな、ぐらいに思ってた。

婆ちゃんちが建ってる山の入り口っぽいところまで来たんだが、そんときに変なババアが、
おそらくババアの家であろうボロ屋(山の入り口の脇に建ってた)から飛び出してきて、「なんばしよる!!」み

たいなことを叫んで正直びびった。
そのままダッシュですり抜けようと思ったが、「頭がおかしい可哀想な婆ちゃんかも分からん」と思い直して、
山の上に自分の亡き婆ちゃんの家があることを言った。そこに思い出の品があるかも、と。
そしたら婆ちゃんが俺の目をじっと見たあと、(片目が潰れた感じでキモくて見詰め合うのがキツかった)
家の中に引っ込んだかと思うと、しばらくして出てきた。片手に裁縫バサミ。(あのデカい奴。錆びてて年季モノ

でゴツかった)
流石にびびりまくった俺は逃げようかと思ったんだが、
そしたら婆ちゃんが「頭出し(出せ?)。髪ん毛切る」とか言い出して(余談だが俺はロンゲメッシュが自慢)
丁重にお断り申し上げて、チキンな俺は一目散に逃げた。

帰りの電車で、ふと、俺は不思議な経験を思い出した。

多分俺が小学校はいる前だと思う。だから記憶は少し曖昧だから、そこんとこよろしく。

例年通り夏に婆ちゃんちに帰省した俺は、山の中を走り回ったり川で遊んだりエンジョイしてた。
が、ある日、山の中を走ってたら野原っぽいとこに出た。
ここからの経緯は失念してるんだが、見知らぬお姉さんと遊んだ記憶がある。
白いワンピっていうのか?なんか清楚っぽい感じだった気がする。
とにかくそのお姉さんとままごと(男なのにねwww)とかせっせっせとかして遊んでもらった。
でも、よくよく思い返してみると、そのお姉さんが目をつぶってる映像しか記憶してないんだよな。
当時は特に気にしてなかったけど、盲目だったんじゃなかろうか?とにかく今思い出しても不思議だ。
でも、ガキだった俺は「優しい綺麗なお姉さんだなぁ」ぐらいにしか思ってなかった。
他に特に記憶してる部分もないんだが、「鬼ごっこを誘われたが断った」ことはやたら鮮明に覚えている。
まあ、ガキが大人に敵う訳ないから、当時の俺が拒否するのも分かる。だが、お姉さんが自分から言い出したのが

それだけだったので、やたら覚えている。

続く