[同棲]
前頁
やっぱり人の気配がする! 
身をよじり、部屋の様子を伺った時に見た。 
曇りガラスの向こうでユニットバスに入っていく何かを。 
背丈は140くらい?いや、160はあったかも。よく分かんない。 
ちなみに、彼女は140くらい。ミニモニサイズ。 
まー、いるんだろ、この部屋。 
と思い、寝た。やっぱ確認するの怖
が 
やはり、気のせいではなかった。 
平日、仕事から帰り、その次のは休みという事もあっていつもより遅く起きていた。 
夕方頃、そろそろ寝ようと思い、布団を被ってウトウトしていた。 
明らかに間のドアが開いた。明らかに。 
そして、開いたドアの向こうのユニットバス辺りで足音が聞こえた。 
こりゃ彼女だろ。 
お帰りー!今日早いね 
・・・反応がない。 
身を乗り出してみても、やっぱり誰もいない。ドアは開いている。いつも絶対間のドアは閉めているのに、開いている。 
もういいや。いっそこのままドア開けっ放しにしよ。 
また布団を被り、さー寝るか!と思ったが、寝れない。 
なぜなら、人がいるからだ。いや、人がいるんだと思う。 
人の気配がする。しかも、子供って分かるくらい、ハッキリと。 
最初は間のドアの近辺をいったり来たりを繰り返していた。 
ゆっくりとこっちに近づいてくる。また玄関の方に行く。 
を繰り返していたように思う。 
結構眠かったので、ウトウトしてきた。あーこりゃ寝れる。 
!! 
明らかに、その子供?がベットの真下にいるのが分かった。 
鳥肌が立った。人生で明確にこういう体験をしたのは生まれて初めて。 
しばらく息を殺して。時間が過ぎるのを待つ。時計の音と外を走る車の音がする。 
何分経ったのだろう。気配が分からなくなった。 
やっといなくなったか。 
そう思った。 
そう思った時 
ふいに、足元に嫌な感じがした 
見ると、ベットの塀に子供くらい小さな手がかけられていた。白いがハッキリとした手だった。 
!!!? 
バッと飛び起きる! 
と、彼女が帰ってきた。ベットから飛び降りた。彼女を迎え入れた。 
たった今起こった事を話す。 
彼女はその場で、実家に電話をした。 
実家のお母さんは、この塩はホントに効果があるから、正しく払い塩しているならそんな事はありえない、と話していた。 
なら、もう一度払い塩をしようと手順を聞いた時、二人とも目を見合わせて止まった。 
彼女がしたのは、払い塩ではなく、盛り塩だった。 
そして、そのやり方は 
招き塩だった。 
以来、そういった現象は一つも起こらない。