[S家]

これは俺が実際に体験した事です。

何個か話があるんで分けて書きます。
文才無いから分かりにくかったらスマンです。

中学生のころ良くたまり場にしてたSという友人の家での出来事。

一番目

Sの家は夕方に家族がいない事が多いので、よく学校終わりに家に行っては仲の良い5人でジュース飲みながらゲームしたりしてほとんど毎日の様に入り浸っていた。
たまにSが部屋を片付けるからって先に帰って4人でお菓子とかジュースを買ってから家に行くってパターンがあった。

ある時、いつもの通りお菓子とか調達して後から友達と連れ立って家に行き、玄関でSを呼んだ。
その家のつくりは玄関を入ってすぐ右に階段があって、上がってすぐの襖がSの部屋の入り口だった。
それで声を掛けてからかがんで部屋の方を覗いていたら階段の踊り場に足が見えた。
Sかと思い靴を脱ぎながら、「おーい、上がっていいか?」と大きめの声で聞いたら襖の開く音がしてSが出て来た。
降りて来たSに「あれ?今階段の所に立ってなかった?」と聞くと「いなかったよ。」と言う。
家にはS一人しかいなくてS自身は部屋でゴミを集めて捨てていたそうだ。
そんな変な事が何回かあった。
それで、よく冗談で「お前の部屋幽霊出るんと違う?」とか言っていたんだけどSはさらりと「あぁ金縛りにはよく遭うわwww」とか「たまに金縛りの時、すっごい重いのが乗って来たりする。けど、慣れたわwww」と言っていた。

よくSの家に泊まっていく事もあったけど、俺や他の友人にそういう現象が起こる事は無かった。

二番目

また別の日にはこんな事もあった。

いつものように部屋でそれぞれゲームしたり漫画読んだりしながらダベっていた。
部屋は襖が入り口で入って、入り口の襖と同じ並びに押し入れがあって

AとBがゲームをしていて、俺とCが並んで座りSは押し入れを背にして座ってた。
ジュースを飲みつつゲームしてる二人を見ながら喋ってた。
しばらく話をしていて、Sの方を見た時その背後の押し入れに目がいった。
押し入れがほんの少し開いていて、その隙間からじっとこっちを見つめる目と視線があった。
俺はびっくりして固まった。
余りの存在感にマジで誰かいるんじゃないかと思い、とりあえず隣にいるCにそっと押し入れを見るように促した。
Cは押し入れを見て、「うわっ!!誰や?」と叫び、押し入れに飛びついて襖を勢いよく開いた。
そこには雑然と布団や物が押し込まれ人が入る隙など無い押し入れがあるだけだった。

未だにあれが何なのか分からない。
ただ、本当にそこにいるようにしか思えないくらい、はっきりとした存在感のある目だったのが今でも強烈に記憶に残っている。

続く