[妙な写真]

俺が昭和台という団地に引っ越して間もないころの話です。
引越し後のダンボールから荷物を一つ一つ手にとって整理していた時、見慣れた卒業写真集が出てきました。中学の時のでした。

自分は写真とかを種類別にまとめてしまうのがクセみたいだったのか、その卒業写真集のページの間には中学時代に撮った覚えのある写真が何枚か挟まっていました。

荷物の分別の手を休めて思い出に浸りながら、写真を一つ一つ見てました。
一つ、一つと手にとってみてたんですが、ある写真を手にとったとき、妙な感覚が走りました。
自分は霊感とかまったくないけど、写真=心霊写真的な思考回路もありましたので、そういう前提も重なってか「うへ〜なんかヤベーなこれ〜」
と何の変哲もない写真を怖い怖いと言ってたのを覚えてます。
それを霊感と呼ぶのか知りませんが、ほんとにその写真、自分と友達5人が揃って写ってるだけで他に探しまくったけど、なんにもありませんでした。

それでその日、家族にもそれを見せて回ったんですが、妻はそういう系の話を信じるタイプなので面白がって(怖がって)
これが顔に見えるだの、なんとなく全体が霧かかった写真だから、ああだこうだ、言ってましたが無視しました。

引っ越して休みでも取れば良かったんだけど、丁度会社も忙しい時期だったので、何とか早めに荷物の整理を終わらせようと夜遅くまで頑張りました。
2時か3時ぐらいに風呂入って歯磨きしたんですが、ず〜と何かに見られてるような感覚が消えませんでした。

引っ越したばかりの家ってのもあって、マジでこの家出るのかな〜ってかなりビビりまくってました。

続く