[元カノ]
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次の日、大学から戻って勉強机で勉強しているといつの間にか座ったまま寝入っていました。 
起きたのは正確に記憶してないのですが深夜だったと思います。 
ヤバイ・・・全然レポート終わってないと思い、慌ててレポートを仕上げていました。 
あれ・・・?僕は左手が変なのに気づきました。左手の甲からヒジあたりまでにかけて、 
太さ1cm弱程度の黒マジックで、直線が2本引かれていました。 
寝ている間に自分で・・・?不思議に思ってその線をこすって消そうとしていると、 
バッ!!!という、服を思いっきりめくるような音が後方からしました。 
僕は根っからの面倒くさがりな性格で、洗濯した服は部屋の一角に畳みもせず山にしていたのですが、 
間違いなくそちらから音がしたのです。 
音がした瞬間「ヒッ!?」と声にならぬ声をあげた僕は即座に振り返りました。 
その光景をみた瞬間・・・全身の血が引いていったのを今でも覚えています。 
洗濯した服の山から、元カノの頭だけがポッコリ出ていて、無表情過ぎる無表情で僕を一点に見ていました。 
「うわ、うわうわうわうわーーーーーー!!!!!!」部屋を全力で抜け出した僕は部屋を出た所で腰がぬけ、 
その場でワンワン泣いていると同じ階に住む30くらいの女性が何事かと出てきてくれたので 
僕はその人にしがみついてマジ泣きしながら警察、警察、と連呼しました。 
その後警察がきたあたりで僕はやっと呼吸が正常になり、部屋に人がいると警察に告げ、警察は僕の部屋に入ったのですが 
部屋には誰もいないよ、と出てきたので、服の山を確認しろと言い(命令口調になっていました・・・)、 
何もないって・・・と言いながら服の山を鷲づかみにして出てきました。 
その後警察に昨日の話の顛末を話すと、パトロールをこれからするという話になり、 
冗談じゃねえぞと思った僕はその夜は友人宅に泊めてもらい、マンションは引っ越しました。 
僕は頭がおかしくなったのだろうか?本気でそう考える時期もありましたが、 
どうしても僕の見た物が幽霊類のものとは思えませんでした。 
数年前の実際に体験した話です。