[苦焼女〜対伝]

「苦焼女〜対伝〜
オフ会の準備で忙しいのですが、やはり女性が気になってしまいました。作業をしつつ、行方不明の方をネット検索で調べたりしていました。
女性の顔を一切見ていないですし、それにこんな出来事を言って家族を混乱させることはしたくないので、本当にどうしていいかわからずじまいのまま時間が過ぎていきました。
オフ会を「女性捜索」にしたいくらい、気になり始めました。
本当に、落ち着かないのでまたネットに戻りました(それで、まとめがてらに書き込んだのが前回の話です)ところ、落ち着きました。

(書き込み後)深夜2時頃。Kが現れました。(オカ板を見られていたのかと思いました)
じょじょに、この間と同じ臭いがしていきました。
現れ方は、ぬーーーっとでした。この間のような抵抗感はなく迎えてあげられました。
ただ、カーテン越しでも急に鳥肌がたって、嘔吐しそうにはなりました。自室なので、目隠しで応対しました。
窓を開けたまま、カーテン越しに(自分は椅子に座って)対話、というか言葉を発するのではなく、伝え合うので「対伝」(造語)としています。やはり、小さな虫も寄り付かず変な雰囲気でした。
B「○○○が居るんだぞ、怖くないのか?」
K「……怖くない」
B「喋れるのか?何か食べたか!」
(臭いが全くしないというわけではありませんが、別の臭いもしていました)
K「……」
B「食べたんか!!!!」
(こうやって、怒るとイラつくor黙るんですよね。生きていなくても、人間って一緒だなあと思います)
B「誰の喉使って喋ってる?そっから、どこ行った?水、もらったか?」
(霊または人間のおいしい部分を食ってまで、存在し続けたがっているようでした。また、不特定多数の供物が犠牲になった可能性があったので聞かずにいられませんでした)

K「……」
B「解ってるぞ、解ってるぞ」
おおまかにですが、彼女がおそらく、誰かの力を借りて思いのままの姿になって戻って来たと考えました。
彼女は最初に会った時、火傷の苦に縛られたままのため自由に行動することが出来ず、自分にも訴えかけようとするには自分の身体に触れなければならなかったようです。
たった、一日や二日でどうこうなる問題じゃありません。それに、そのような短期間で力を増したという事は危険な存在にもなりかねません。
供物は食べ物と飲み物の両方でしょう。行く先々の物、あるいは例祭等の供物を吸収させた者がいるやもしれません。六月はちょうど、各地で祓い等の祭りがありますし。
K「……ふse9え0"!"%BFbfdよmkさo@las90あ」
(突然、話し始めたのですが雑音でした。具体的な名詞のようでした。上記は適当にキーを打ちました。単語、単語ではなく、文章のようでした)
B「前来た理由と、戻ってきた理由が違うな?え?」
K「……」
B「○○○みたく、中に住みたいんか?絶対、住まわせんぞ!!」
K「……て」
B「はっきり、言え!優しくないぞ、優しくないぞ」
K「……れた」
B「誰かに、何かされたんか?だからって、他の人を傷つけてまで仕返ししたいんか?」
(重要な部分に雑音が入るので、彼女が濁しているのかよく解らなくなりました)
K「……だ」
B「邪魔されてるぞ。貴方がたとえ、『誰か』に傷つけられていたとしても、その『誰か』の方の気持ちみたいなものに邪魔されている」
(生きている方でも、無意識に生霊と飛ばしているので死霊に影響を与えていたのかもしれません)
K「……う(詳細不明?)」
B「どうにかしてあげられそうにない」
この霊は生前も死後も面倒に巻き込まれたようです。
彼女を拾った(もしくは手に入れた)同業者の方(彼女をバックアップしている存在)がいるのは確実です。
ただし、彼女の死に直接関係する『誰か』の存在もないがしろには出来ません。

続く