[DQNと肝試し]
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とかヘラヘラしながらWの側に落ちた傘を拾いに行く。Wは凍り付いてたと思う。よく見てないけど。
A「ああ、ありゃぁ良かったぜ〜。お前もやりたかっただろ?○○(多分Cの名前)?」
C「うん、やりたかったよぉ…」
いよいよこいつら危ない!まあ俺ら男ばっかだったのがせめてもの救いか…など色々思ってると、
A「そういや、俺たちさぁ、一階はあらかた見たんだけど、2階と3階は見てないのよ
  人数居るし、2階と3階手分けして漁ってみっか」
B「おう、そうしようぜ、じゃあメンバーは……」
そういって強引にメンバー分けを始めたようだ。いつのまにかAとBは仲直りしてる。
この態度の急変とかもそれまで見た事なかった。ヤバい、こいつらヤバい…
メンバー編成が決まった。Aが3階、Bが2階に行き、A、Bが交互にメンバー選んで、
A「じゃあ残りは1階な」と言ったらBが奇声を発して廊下に出て階段を上がって行った。やばい。
結局、俺の役目は1階の裏口付近などのまだ見てないところと、見張りみたいな感じで
CとDと一緒に組むことになった。
俺の見た目とかで下っ端扱いにされたのか、だから見張りなのか…と納得いかないような、
けど、AやBと一緒じゃないのがホッとしたような気持ちだった。
けど、見るからにパシリみたいなCとかわいいけど無口なDなど居ても何も楽しくない。
黙々と裏口の探検をし、それなりに怖かったものの終了した。ふと気付くとDが居ない。
探してみたものの、どこにも見当たらなかったので、そのまま外でA班B班が帰って来るのを待った。
そう思って入り口ぼーっと見てたら、そのすぐ横に停めてあったミニバンに
Dが乗っているようだった。先に戻ってたのか…俺はCに訊いた。
俺「あの車、おたくの車ですか?」
C「ああ、○○さん(AかBのどっちかわからん)ですよ、かっこいいっしょ!!」
俺「はぁ…、かっこいいすねぇ」頼むから早く帰らせて…と思った
5分後くらいにA班B班が到着。Bは最高にハイってやつだ。出てきてから駐車スペースにある
砂利を掴んでは奇声を発しながら地面に思いっきり投げ…と意味不明な行動を何度か繰り返し、
Aも「うぉー!うぉー!」って叫んだりしてた。

俺のパーティーの奴らは普通を装ってたが顔にしっかり疲れが出てる。
K「お疲れ様でーす!どうもありがとうございましたー!」と言い
俺らもそれにならって「ありがとうございましたー!」って言って帰ろうとすると、
「おー!帰るのか!またなー!これおみやげー!」とBが言うと、拳くらいの大きさの石を
投げてきた。誰にも当たらなかったがKの車の手前でバウンドしてバンパーに直撃した。
普段ならブチ切れるKもその時はとにかく逃げることを考えたのだろう、さっさと車に乗り込み
俺達全員乗り込むと逃げるように帰った。

帰りの車中、疲れてみんな参っていた。Kは寝ることにかけては一流なので、
居眠り防止の為、それとこの静まった空気を嫌って、無理からいろいろ話振った。
2階はどうだったかとか、3階はどうだったかとか、裏口何もなくてつまらんかったとか。
返事は来るんだけど会話が続かない。そういうことを言ってさらに、
俺「なぁ、女一人居ただろ?レイプしたとか自分の目の前で平気で言う男とよく一緒に居られるよな
  実は一番すごかったのってあの女の根性じゃね?さすがに裏口を、知らん男と
  パシリ野郎で行くのは不安だったらしいが」と言った、するとWが
W「Sさん、何言ってんすか。女居なかったっすよ?野郎ばっかで良かったって俺思ってたし」
K「裏口はお前とパシリだけだろ?」
他の後輩も「またぁ〜!」とか「変なこと言って脅かさないで下さいよ〜」みたいに言ってる。
俺「ああ、お前等くらいならもうちょっとビビるかななんて思ったんだがな…ははは…」
そこから俺はしゃべるのをやめた。


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