[蝋人形の館]
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その日も学校に向かい、バイトの後、例のA達との約束のため、A宅に向かいました。この前のメンツ。遅れてCも来ました。ただ、Dを除いて。

僕「あれ?Dは?」
A「いや昨日電話した時来るっつったんだけど…」
妙な悪寒がしました。まさか…お札の呪いとか…。

C「電話したら?」
B「いや、したらかーちゃんが出てさ。なんか爆睡してるってさ」
C「かーちゃん人の携帯でんなしww」
そんなこんなで普段通りだべり、あの事もほとんど忘れて飲んでいました。
むしろ、酒のつまみ、ネタとして始末してるようでした。
C「でもやっぱびっくりしたなー」
B「俺夢出たぜ?あの建物」
A「なー!!鎌男!今度会ったら殴るw」
僕「ほんとかよw」
A「うっせwってかDも夢見たとよ。二日続けてとかどんだけビビりだしw」

え!?

僕「ちょ、二日続けてって?」
A「あ?何か夢の続き?をそのまま見たとか言ってたな…」
僕「!??」
A「なんか一日目竹林に着いて、二日目階段までいったんだと」
…。違う。A達は夢に『出た』んだ。俺とDは夢を『見て』る。
主体的に。夢の中の自分たちから!次、夢を見たときは階段の続きだ!あの部屋にはいっちまう!
あの蝋人形がいる…。上半身だけの…。

その時、ふとあの数字を思い出した。
『3』

(333333333333…。3って 3!? 今日は、あの日から、あの夢を見始めて、3、にち、め…?)

血の気が引いた。そういうことか!?この意味なのか?だとしたら、今寝てるDは!!

僕「今すぐDをたたき起こそう!!!!」
A「は!?なにが!?」
すぐに説明をした。二日連続で夢を見た事。あの日、お札をはがした事。『3』の数字…。

霊なんて信じない。興味本位の心霊とか、面白そうなものが好きなだけだった。
冷やかし半分だった。初めて恐怖した。本物の恐怖だった。
いくら電話しても、Dは出ない。家の電話もつながらない。
結局、半狂乱になった僕をA達が静め、「三日目を寝なきゃいいんだ」という事で一日中一緒にいてもらいました。。
「こういうの当てになるか分からんが」
体に塩をまき、日本酒を頭からかぶせたり、近くの寺の自称例の事に詳しい坊さんとこにも行きました。
「別になんも憑いてる雰囲気もないけどなぁ」
言われるままに一応のお経も唱えてくれて、寝ないわけにいかないので彼らの前で寝ました。

夢は、見ませんでした。

みんな安心しました。やはり3夜連続でなければならなかったのか。今ではどうでもいいですけど、とにかく安心しました。が、

次の晩、Bに一通の電話が。A、Dとの共通の先輩(Eとします)、Dの仕事場の上司のようです。
 
E「おう!お前D知らん?」
B「いや、うちらも電話しまくってんすけどでないんすよ」
E「なんか昨日の夜あそこのおとなりさんからDん家が引っ越したとか聞いてな」

B「は!?」

E「いや詳しくは知らんけど、手紙があったとか。D自身はうちやめるとかいってないっぽくて」
B「そんな…」
E「なんでだろな?確かにあそこ裕福じゃないけど、夜逃げするほどでもねーだろうし…」

それからDは行方知れずです。本当に急な引越しだったのかもしれませんが、話が出来すぎてるような気はします。
あれからあの竹林での出来事を人に話しても「お前らそこまでしてネタ作りたいかw」とか言われるだけでした。
全ては謎なまま…。

ただ、後輩に「あの竹林は今でもある。」と聞きました。
このDの失踪との関連は話していません。A、B、Cとは今でもよく会いますが、ほとんどあの話はタブーになっています。
一体、あの蝋人形は、鎌男はまだいるのか…。もし3夜目を迎えていたら…。僕達自身は、あれから一度もあそこへは近づきません。 


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