[小便を掛けた者]
前頁

しばらく無言になった後もう帰ろうって話になって車に乗り込んだらエンジンがかからなかった
そこで頭を見た二人のうち一人が泣き出した。「俺最初ゴミかなんかと思って頭にションベンかけた。やばい」って
俺は何も見てないんだから冷静にならないといけないと思い、「この近くに琵琶湖が見えるペンションってあるやろ?あそこまで歩いて朝までそこで待とう」と言った
皆同意して歩いた。湖岸道路の山道だったから左は山、右は琵琶湖になってる道だ。数分歩くと小便かけた奴が「いる琵琶湖の方」って言ってたねで見たが何も見えなかった「もう見ない方がいい」と言って歩いた
ペンションに着いたが当然閉まっていたので宿泊客の灯りが着いた部屋の窓を叩いて事情を簡単に説明し、中に入れてもらった。家族で部屋を二つ借りてるからこっちを使いなさいと言われて、お礼を言った。この時は心底感謝した
コーヒーを飲んでみんな落ち着いたのかすぐに眠ってしまった。俺も気付かない内に眠ってた

夜中に友達の一人が騒ぎ出して起こされた。「〇〇(小便かけた奴)がおらん!」
トイレも見に行ってもどこにも居ない。「一人が琵琶湖見に行こう…」って言い出した。正直怖くて行きたくない 皆わかってたけど言い出しにくかった
ペンションを出てすぐの浜を大声で叫びながら探した。浜を歩いているとすごい汚い小屋があった。外から鍵がかかっていたが石で叩き壊して入ったら友達がいた
そいつはまさに気が狂ってる感じで目の焦点があってなく涎を垂らしてた。もう皆泣きながらそいつを抱えてペンションに戻った。
そいつをベッドに寝かせて朝まで起きてよう!っていい聞かせてやがて何事もなく朝になった

朝になりベッドの奴を起こしたら普通だった。全く覚えてないみたいだった
あの事は内緒にしようってなって車に歩いた。エンジンもかかりそれぞれ家に帰った。

それから2日後の新聞を見てゾッとしました。あの小屋で強姦殺人があって死体が小屋で見付かったそうです…
俺が小屋に入った時は必死で全く気が付きませんでした。皆で話し合った結果警察に行き事情を全て説明しました。
こっぴどく怒られました

今でもわからないのは琵琶湖で友達が見た頭と小屋での体験が同じモノかはわかりません。車で20分ぐらい離れてる場所なんで


次の話

Part163menu
top