[ドアノブ4]
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元来気の強い私が、もう一度声をかけてみました。
「誰っ!私達をからかってるんでしょ!!??」
やはり反応はありません。

私達3人は、かなり怖くなってきました。
すでに着替えは終わっていたので
早々に立ち去ろうとカバンを肩にかけてドアに近寄ろうとすると

またです!

がちゃがちゃがちゃ・・・

しかも最初は音も小さく回転もゆっくりだったのが
段々と音も回転も激しさを増してきてドアノブが壊れるんじゃないか!?という勢いでした。

あまりの怖さに悲鳴も出ません。

どのくらいの間、その状態が続いたのかは覚えてないのですが
ドアノブの音と回転が収まった時
友達の一人が、「きっと幽霊だ!怖いよ怖いよっっ!!」といって
泣き出したので「大丈夫!大丈夫!」と背中を叩きながらよせばいいのに、私がバカな事を言ってしまったのです。

「原因がわからないから怖いんだよ!原因を確かめよう!」

私がドアノブの外側。
残りは更衣室の中に残って様子を見てみよう・・・と。

怖かったのですが、恐怖感が原因追及することで
収まるような・・・妙な感覚が私に沸いてしまったんでしょうか?
とにかく、そういう事にして・・・私はドアの外側に立ちました。

わずかな時間ですが、
何故「がちゃがちゃ」と動くのか確かめてやろうと
私はドアノブを凝視して(睨んでいた)いました。

ふいに更衣室から
「いやぁぁぁっっ!!!!」と友達の叫び声が。
びっくりして更衣室の中に入ると
2人の友達は半泣き状態でした。

私が見ていた外側のドアノブに異変はありませんでした。
しかし更衣室側のドアノブは
再びあの現象を起こしていたのだというのです。

がちゃがちゃがちゃがちゃ・・・・・・・

もう原因追求どころの話ではありません。
3人固まるようにして更衣室を飛び出ると
体育教官室まで走って逃げていきました。
助手の先生にワケを話しましたが、笑い話にされてしまって終わり。
それ以降、放課後の鉄棒の練習は怖くて出来ませんでした。

未だに原因は、わからず終い。
もうあんな体験はうんざりです。

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