[小屋]
前ページ
で、あんまりにも一人のじかんが長くて怖くなってきました。
テントをはってある川原は車では入ってこれず、小さなつり橋を歩いて
渡って来たのですが、もしやみんな車に戻っているのでは?
と思い戻ろうとおもいましたが、無理でした。
いけません。怖くって・・・
どうにか朝まで時間をつぶそうと、考えました。
大きな声でみんなを呼ぶのも逆に怖かったです。
と、上にある山小屋を思い出しました。
テントから顔だけ出して、のぞいてみると小さな窓に明かりが見えました。
明かりの見える窓がどうにもきになりました。
でも、やっぱ怖いです。人なんていると思ってなかったから。
もしかしたら家族がいるのか?通常ではこんなこと考えませんが、
懐中電気をもってそこにあるいていきました。
で、窓から中を見てみると、普通の部屋でTVとかもあって
見た感じぜんぜん怖くなかったんです。
しばらくぼーっと見ていると奥の台所っぽいところの隅っこに
老人っぽい人がいて暗くなっているところに消えていくのが見えました。
怖くなかったです。みたときは・・・
でも、家に入れてもらう勇気もなくテントに戻りました。
上の家に人がいるのが妙な安心感になって、そのまま眠っていました。
気がついて外に出てみると親父がお湯を沸かしていました。
「昨日の夜、どこいってたんだよ!」と聞くと
暑いのと蚊がすごくってみんなを連れて車で寝ていたそうです。クーラーつけて・・・
僕はよく眠っていたので起こさなかったんだそうです。
親父に昨日の夜の小屋のことをいいました。
帰りに親父と小屋の中をみてみようと窓のところに行きましたが、
なぜか板がはりつけていました。「お前、夢でもみたんだろう」と親父に
いわれ、納得のいかないまま車に乗りこみました。
帰りの道でまた昨日の草刈老人団体にあいました。
朝の9時頃です。
「あんたら、奥に泊まったの?」
びっくりしていました。そのじいちゃんに山小屋のことをいうと
その小屋は去年までおじいさんが一人で住んでたそうなんですが、
なんお遺書もないまま小屋で自殺していたそうなんです。
?昨日の夜みたのはなんだったのか?
今でもその小屋はあります。
次の話
Part16menu
top