[百人一首]

百人一首の中の2首について奇妙な話を先生からこの前聞いた。
どういう話かというと、
『あひみての 後の心に くらぶれば 昔は物を 思はざりけり』
という詩がある。これは権中納言敦忠という人が詠ったもので、意味は
「ゆうべ、あなたとふたりきりでお会いしたあとの、今のこの苦しさにくらべたら、会いたい会いたいと思っていた
頃の恋のつらさなんかなにも物思いをしないのとおなじようなものでした。」
ということらしい。
そして権中納言敦忠は右近という人と恋に落ちていて、その時詠んだのがこれだった。
その右近の詩も百人一首の中にある。
『忘らるる 身をば思はず ちかひてし 人のいのちの 惜しくもあるかな』
意味はというと、
「忘れられる我が身は何とも思わない。忘れないと誓った人の命が、神の怒りにふれて
失われるのが惜しいことです。」
らしい。。
先生によると、敦忠はあれだけかっこいいことを言っといて浮気したらしい。
その時ほったらかしにされた右近はその思いを詩にしたらしい。

「忘れないと誓った人の命が、神の怒りにふれて失われるのが惜しいことです」

・・・敦忠はどうやって死んだと思う?

先生はここまで話してにこっと笑った。そして話し始めた。
「私もね、この話を聞いたのは大学の先生からだったんだよねぇ〜。
先生が静かにいったの。「この後どうなったか知りたい人は、自分で調べなさい・・・」って。
それで、私は気になったから調べてみたらね。・・・絶句だったよ。」

これを天罰といわずなんというかと思ったなぁ。。。
「敦忠さんね、雷にうたれて死んだそうよ。」


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