[コンビニ異界化]
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走ろうにも走れないから四つんばいになって犬みたいにダッシュで逃げた。
途中で数台のタクシーとすれ違ったんだが(これはいつもの事)、
怖くてそのまま逃げ去った。携帯電話使うとか考えもしなかった。
そのまま腰いてえと思いながら走って走って、大分きただろと思ってガード下の前で
俺は地面に座って休んだ。手が焼けつくようにいたんで、血が出てた。
とりあえずズボンで拭いて、汗を袖でぬぐった。一息ほっとつく。
ふと、今何時だろうと思い、携帯を思い出して、俺が出そうと(多分前掛けのポケット)
するとぶるぶるぶるぶると震え出した。
俺は完全にたまげたが、電話の着信だと気付いて即効で出た。
そうすると同僚の声がもごもごと聞こえて来る。「はよ???(何とか)」
悲鳴を上げながらすぐ切った。もうそれが本物とかどうでもよく、ひたすら
大げさでなく命が惜しいとかそういう感覚だった。
そのままずっと歩いていって
散歩人やおっさん達にびびりながら、朝を待った。
何故か自動販売機は怖い感じがして使えなかった。
逆側の駅に着いたころには人通りも多くなって、逃げ切ったと安心した。
その後は近くの友達に押しかけて眠らせてもらった。
起きたら友達が「携帯めっちゃ鳴ってた」っていうからびびりながら
履歴見ると同僚と店長からで悶絶しそうだった。
また鳴り出すから、友達に出てもらったら「職務放棄するなDQN」みたいな感じ
すぐ代わって、「やめます」って言ってやった。元々店長嫌いだったしさ。
その後もごだごだがあったが、怖い話とは関係のない部分。
とにかくもうそのコンビニや同僚たちと係わり合いにならなかった
今思えば夢みたいにシュールだったわ。その時は本気で死ぬかと思ったが、
腰抜かすとか消えるのインパクトが半端ない事を知れたし、今では良い話の種になっている。
まあ、微妙に、体験できて良かったかも知れんw