[瞑想]

この話知ってる?いい話100みたいな題名の本に載ってた。
実話だと思う。忘れかけたので脚色入ってるけど、適当に書くよ。
Aさんは妻と子供がおり平凡ながら幸せに暮らしていました。
Aさんは趣味でヨガを習っており、いつのまにか、瞑想が趣味を
兼ね備えた日課のようになってました。瞑想する事で心が落ち着き
非常にすっきりした気分になるからです。いつものように瞑想している
と、急にピシッといった空気が感じられ、夢の中に引き込まれました。
そこでは、現世の妻ではないカオリという妻と子供がいました。
彼女は優しく気丈で、Aさんとの仲も非常に良好でした。
その夢の中でAさんは普通に日常を過ごしていました。
はっと、我に返ると、瞑想したポーズでいる事に気づき、
不思議な感覚を覚えました。しかしそれは一度ではなく
瞑想する度に不思議な夢の中へと引き込まれていったのです。
その夢の時間はだんだん長くなっていってました。
いつのまにか、瞑想する事であちらの家族といる事が楽しみの
一つとなってました。無論、現世の妻も愛してるのですが、かおり
といる時の、愛くるしい笑顔が自分を包む感じが現実でいる時でさえ
忘れられないものとなったのです。

ある日、かおりと些細な事で喧嘩をしてしまい、夢から現実に
引き戻されてからもひどく気になっていました。謝りたい気持ち
もあり、夢の中へ行こうとするのですが、瞑想しても行く事が
できません。思い悩んだAさんは、知り合いの有名な高僧(実存して
ますが、名前は忘れました。もう亡くなられてます)に、今まで
の経緯を話しました(カオリと夢の中の子供の事は話していない、
あくまで瞑想の過程で起こる夢の事だけ)その高僧は、明日又来なさい
と言い、Aさんを帰しました。Aさんが翌日高僧を訪ねると、その高僧
は、こう言いました。「昨日あなたの家族(夢)と会って来ました、かおり
さんもあなたと喧嘩した事をひどく気にしており、あなたが帰って
来ないのは自分のせいだと思っていますが、気丈な彼女は子供と元気
にあなたが帰ってくる事を信じています」

続く