しかし、次第に車内が静かになってきました。
後部二人の冗談がやんでいるのです。
(おかしい。何かがおかしい。この女の子、さっきからニコニコしてるけど、一言も口きいてないやんけ。。)
どうやらそのことにみんなが気付いたのでしょう。
しーんと静まりかえる車内に、女の子だけがあいかわらずニコニコしています。
(・・・・やばいっ!こいつ人間と違う!!!)
そう思った瞬間、ニコニコしていた女の子が急に一転し、ゲラゲラと白目をむいて笑い始めたのです。
うわぁ!!
と、同時に口から血が吹き出るように飛び散り、後部座席は一瞬にして血の海となったのです。
ぎゃぁぁぁ〜〜〜〜!!!
驚いた運転手と先生は車から飛び出して逃げたのですが、
「あかん!お前!! あいつら逃げとらへん!!!」
そう、2ドアのため後部座席からは容易に出ることが出来ないのです。
「どないすんねん!」
「あほぉ!ほっとけへんやろ!」
そして、二人は恐る恐る車に戻ってみることにしました。
車はヘッドライトを着けて、ドアをあけたままの姿でそこにあります。
耳をすましてみても何も聞こえてきません。
辺りは何事もなかったようにシーンと静まりかえっています。
車内にも物陰はありません。
そっと車内を覗いて見ると、さっきの女の子の姿は既にありませんでしたが、
1人が完全に気を失っており、もう一人は放心状態でヘラヘラ笑っているのです。
今でも後部座席の一人は、精神がおかしくなったまま病院通いを続けているそうです。
ところがこの話はこれで終わりではないのです。
続く