[ビデオとテープと写真]
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B「まぁテープはいいから写真見て。」
そう言うとBはあの日撮った20数枚の写真のうちの7枚くらいを出しました。
その7枚は5人が脅えた顔で写ってる写真でした。
D「普通のみんなの写真じゃねぇかよ。何も変な手や変なモヤ、顔何て写ってねぇぞ(笑)」
C「なんかおかしいのか?」

B「その"みんなの写真"ってのがおかしいんだよ!なんで5人みんな写ってるんだよ!」

オレは正直かなりビビりました。
その写真はオレ、A、D、B、Cの順で廊下を歩いている写真です。
AとCの脅えた横顔が伺えます。……………………………………
それから3分くらい4人は写真を凝視したまま固まっていました。

D「あっ…あれだろ?タイマーで写真とるやつだろォ?ビビらせんなよ!」
B「これインスタントだからそんな機能ねぇよ!」
C「だっ誰だよ!写真撮ったやつ!AとBだろ!?」
B「あぁオレとAだよ。でもオレはこんなアングルの写真撮ってねぇ。だいたいオレもAもこの写真に写ってんじゃねぇか。誰かオレら5人以
外誰かがシャッター切ったとしか思えねえよ!」
D「あれじゃね?輪ゴムでインスタントカメラにタイマー機能みたいのつけるのあったじゃん!」
B「あるけど、それ何処にどうやって仕掛けるんだよ!みんな動いてたんたぞ。タイマー機能でぴったりみんな収めて撮れるわけないだろ。
だいたいこんなアングル撮れるような高い位置のカメラ置ける場所なんてあったか?カメラが宙に浮いていたとでも言うのか?明らかに誰かが撮っただろ。」

……………それから誰も何も言わずでした。
学校の帰りに空き地で写真とテープを燃やし、それからオレらは遊んでもいませんし、話してもいません。
彼らがどういう進路にしたかもわかりません。
あとあのビデオとCDはAが持っていましたので行方はわかりません。
オチがないつまらない話でしたが、最後まで読んでいただければ幸いです。


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続く